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第6話

Author: 海野ガラ
一輝は唇を固く結び、長い沈黙のあと、ようやく口を開いた。

「認める。俺は青葉を愛してしまった。だが、それはお前を愛していないということじゃない」

「それで?」

私は彼の心の奥底にある、醜い考えを容赦なく暴いた。

「私の愛のほうが、あなたの愛よりずっと深いと分かっているから、そんなに安心していられるんでしょう?

私があなたから離れられないと思っているから、何度も何度も私を傷つけられた。そうでしょう?」

一輝は言葉を失った。そして、その顔から少しずつ血の気が引いていった。

ほら。彼は全部、分かっていたのだ。

私はまた、彼に閉じ込められた。

一輝は私の頬を撫でながら、独り言のように呟いた。

「俺はただ、お前に後悔してほしくなかったんだ」

私はもう、彼と一言も話したくなかった。

私が変わってしまったことを受け入れられない一輝は、痛々しい背中だけを残して去っていった。

彼が真っ先に青葉のもとへ向かわなかったのは、初めてのことだった。

代わりに車を走らせ、徳宮家の屋敷へ戻った。

戸籍謄本に刻まれた青葉の名前を見つめながら、一輝は思った。

――この名前を戸籍から抜けば
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