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38: 訓練場周辺をうろついていた。

Author: ซากุ
last update publish date: 2026-10-29 10:28:42

 039

「ここが……ユリカちゃんの武道場ってやつか……」

 せっかくの休日だし、いろんなところに遊びに行こうと子どもたちは言っていたが……三十路が近い俺たちにはそこまで気力はなかった……それはそうと、あまり運動していない俺は最近腰が痛くなってきていて、もうほんとにめちゃくちゃ痛いんだが……

「榎本武道場……ネットで見たことはあったけど、まさか江戸時代から続いてるとは知らなかったな……」

 ユリカちゃんが俺たちを出迎えてくれた

「ようこそいらっしゃいました!皆さんはお客様です……どうぞくつろいでいってください……」

 彼女は厚紙のボードを持って見せてきた……

 そしてしばらく俺たちを眺めてから、またボードに書いた

「他の皆さんは?」

 今日来たのは少人数で……俺とルリちゃん、それからサちゃんだけだった

「今日は……ハルくんが……家の手伝いが……あって……マユリちゃんと……アキラちゃんは……衣装の生地を……買いに行って……ユウタくんは……家で……勉強しないといけないって……」

「ふむ……」

 二人が話す時はだいたい手話でやり取りしていた……

 サちゃんが挨拶しに行った。右手を握って下に
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     039「ここが……ユリカちゃんの武道場ってやつか……」 せっかくの休日だし、いろんなところに遊びに行こうと子どもたちは言っていたが……三十路が近い俺たちにはそこまで気力はなかった……それはそうと、あまり運動していない俺は最近腰が痛くなってきていて、もうほんとにめちゃくちゃ痛いんだが……「榎本武道場……ネットで見たことはあったけど、まさか江戸時代から続いてるとは知らなかったな……」 ユリカちゃんが俺たちを出迎えてくれた「ようこそいらっしゃいました!皆さんはお客様です……どうぞくつろいでいってください……」 彼女は厚紙のボードを持って見せてきた…… そしてしばらく俺たちを眺めてから、またボードに書いた「他の皆さんは?」 今日来たのは少人数で……俺とルリちゃん、それからサちゃんだけだった「今日は……ハルくんが……家の手伝いが……あって……マユリちゃんと……アキラちゃんは……衣装の生地を……買いに行って……ユウタくんは……家で……勉強しないといけないって……」「ふむ……」 二人が話す時はだいたい手話でやり取りしていた…… サちゃんが挨拶しに行った。右手を握って下に向け、少し頭を下げる……基本的な手話で「こんにちは」を表していた「あ!」 ユリカちゃんはサちゃんに会うたびに、必ず抱きついていた……サちゃんは自分の妹みたいだと言っていた ユリカちゃんは一人っ子で、妹がずっと欲しかったんだそうだ…… この二人、ほんとに微笑ましいな 俺も普通に挨拶した……最近は彼女と話せるよう手話を覚えようとしているのだが、彼女はいつも、自分のために苦労して覚えなくていいと言う……もちろん俺とサちゃんはそんなこと気にしないのだが「今日は……武道というものを……ちょっと体験してみたくて……ね……」「おお!」 彼女は俺たち三人の手を引いて、道場の中へ連れて行ってくれた 中は時代劇で見るような昔ながらの道場で……よく手入れされた木造の空間が広がっていた……中には小学生、ほとんどが女の子たちが大勢稽古に来ていた……「外部の先生も雇ってるんだな……」 そりゃそうだろ……榎本家でまともに指導できるのは、ユリカちゃんとお父さんだけだし…… 俺たちは道場の中へ進んだ……木製の人形がたくさん並んでいる部屋に案内された……生徒も大勢いた……「わあ……雰囲気、完全に

  • ある日突然、無職の俺が、自分より丸々8歳も年下の女の子がVTuberになるのを手伝うこ   37:線香花火で遊ぼう…

     038「わあ……きれいな色……」「アキくん!!見て見て、ハートの形にできたよ、かわいくない!!」「私のも見て!!」「ハルくん!!五本同時はあぶなくない?」「ははっ……余裕っすよ……ね、タカダさん」「ほんとに気が小さいなあ、アキラちゃん……」「やったことない……線香花火……幼稚園から……ずっと……」「榎本さんの人生……なんか切ないですね……」 夕方、帰る前に……アキトたちのグループとシャルロットのグループが合流して線香花火をやっていた……「よ……」「あ……よ」 シャルロットが、一人寂しそうに線香花火をしていたユウタの隣に座った……「あの……お昼のこと……ビンタしてごめんね」「ああ!いいよ……俺も自分を抑えられなかったのが悪いんだから……」 ユウタはそう言い訳しながら、あの時のことを頭から追い出そうとした……「ありがとう……」「何が?」 彼女はまだ火をつけていない線香花火を眺めてから、一本手に取って火をつけた「私のお客さんでいてくれることへのお礼だよ」 ユウタは心の中で考えた……これって、仕事が終わった後の普通のお礼ってやつなのか?「なんで?」「だって……リピートしてくれるお客さんって全然いなくてさ……何回も借りてくれたのって、あなたが初めてなんだよね……」「そんなこと……別にお礼なんて言わなくていいのに……」 変わった子だな……ユウタはそう思ったが、まだ知らなかった。この女の子がどんな人間で、過去にどんなことがあったのかを「そっか……なんか変なこと言ってごめん……」「……正直言うと……同い年くらいだと思ってたのに……実は6歳も違うんだね……」「……そうなの?」「なんか……あなって……若く見えるっていうか……その……かわいいっていうか……高校生みたいだから……」 シャルロットはユウタの様子を見て笑った「あはは、可愛いって言いたいだけなのに……そんなに遠回しにしなくていいんだよ?」 どうやらバレたらしい……ユウタはただ頷いた……「エモくん、かわいいな……」「っ……」 いじられたユウタは話題を変えた……「それで……宮島さんってアキトさんと知り合いなの?……一緒に話してたみたいだけど……」「……まあ……そんな感じ……」 少し間を置いてから彼女は答えた……「……」 答えたくなさそうだった……先輩で

  • ある日突然、無職の俺が、自分より丸々8歳も年下の女の子がVTuberになるのを手伝うこ   36: ただの知り合い……

     037「なんでイモくんがここにいるのさ!!」「宮島さんこそ!!」 二人はしばらく顔を見合わせていたが、我に返り……売店のほうを見ると、シャルロットの女友達が一部始終を見ていた。「あら……二人って知り合いなの?」「えっと……あっ!!」 ユウタが何か言おうとしたが、シャルロットが先にユウタの足を踏んだ。「なんというか……ナンパ野郎なの……さっき私を口説いてきたんだよ」「あ……はい……その……彼女、僕の好みのタイプなんです……」 女子たちは顔を見合わせると、大声で叫んだ。「この子、シャルちゃんをナンパしてたの!? 度胸あるじゃん!!」「まあ……シャルちゃんこんなに可愛いもんね、ねえ……」 ユウタはこの状況にどうしていいか分からず慌てふためいた。「そ……そうです……」 震える声でそう答えた。「わあ……可愛い……」「この子、シャルちゃんに合いそうじゃない?」「ちょっと待ってよ!! 違うって言ってるじゃん……」 大学生の女子たちはユウタの可愛さにキュンとして、頭を撫でたり肩を抱いたりし始めた。 ユウタの視線はシャルロットの水着に釘付けになっていた…… 〔青いビキニ……白いライン……〕「うっ!」 彼はすぐに体を折り曲げた……女子たちは顔を見合わせ、思わず笑い出した…… シャルロットはなぜ友達が笑っているのか分からなかったが、体を折り曲げて水着の下を手で隠すユウタの様子を見て、真っ赤になった。「このバカ!!」 パチン!! と乾いた音が響いた……頬にじんとした痛みが走った……そして女子たちは去っていった。「またね!! 体を折り曲げた少年くん……」「またね!! ねえねえシャルちゃん……あの子、あなたを見た瞬間体を折り曲げてたよ、あはは」「うるさいバカルイ……」 ユウタは自分の頬をさすりながら売店に入っていった……「まったく……今なんで動揺しちゃうんだよ、ユウタくん……」 彼は急いで水を買い、砂浜に戻った。「よ……ちょうどよかった……」 僕は海から上がった……海水を飲んでしまって、ものすごく喉が渇いていた。「あ……はい……」 僕はユウタの顔を見た……そして頬に赤い跡があるのに気づいた。「どこかで女の子に叩かれたのか?」「あ!違いますよ!!」 僕はしばらく彼の顔を見つめた……「ケッ……」「………」「さあ!

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