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変身

Penulis: みゃー
last update Terakhir Diperbarui: 2025-12-06 20:18:09

「理久っ!理久っ!理久っ!」

翼が今度はその場て頭を抱え、やはり苦しみ呼んだ。

「翼!」

翼があまりに苦しそうで、理久は翼に駆けよろうとクロから離れようとした。

しかし、それをクロが理久をしっかり抱き締め制止した。

「ダメだ!理久!今の彼はお前のいとこじゃ無い!カバンの中にいた何かにほぼ体を乗っとられてる!」

「えっ?」

再び理久が翼をよく見ると、翼の口元には牙が2本生え、両手の指に鋭い爪も伸びていた。

「理久……すまない。翼に俺の正体がバレても、もっと早くあの何かを捕まえるべきだった!俺の世界の魔物の中には、精神の乱れに乗じて体に入りこみ乗っとるヤツがごくたまにいる。彼は、多分それにやられた」

クロも苦悶の表情で呟いた。

それでも、クロが言ってる事が真実としても、翼が魔物に体を乗っ取られたのが現実としても、理久には、あのいつもクールで完璧な翼が精神を乱れさせる理由が不明確だった。

「ウーッ……ウーッ……ウーッ……」

翼は、服の上から翼の胸をバリバリと鋭い爪で掻きだし、獣のような声で苦しく呻くように繰り返した。

翼の胸にみるみる縦の傷が出来、そこから血が流れ出す。

「翼っ!やめろ!や
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    気を失っている翼は、クロにおんぶされ、王城内の客人用にしつらえられた絢爛豪華な部屋に運ばれ、シルクのように軽く白く輝くカーテンのある天蓋付きの大きなベッドに寝かされた。真夜中で、灯はベッドサイドのランプの仄かな光だけ、獣人と人間の体の作りが近い事から、熊獣人の医師が眠ったままの翼を診察した。アビから、理久はメイド、クロは城の衛兵の扮装から魔法が解かれいつもの姿に戻り、ベッドサイドからその様子を見守った。幸い、翼は、胸の傷以外はどこも治療は必要なかった。医師が退出して、ならと、意識の戻らない翼をクロが再びおぶって、理久と共に理久の世界に戻る案もレメロンから出た。しかし、翼の意識がないままの異世界転移は人体にどんな影響があるかわからないとアビが反対して、やはり、今は理久もクロも翼も動けなくなった。理久の世界では、理久の両親、翼の両親が、息子達が夜中になっても帰らないのを心配してるだろう。でも、翼がいつ目覚めるかわからないので今すぐは帰れない。そして、もう夜明けも近い。アドオン国王がこのクロの城に入り、クロと調印式を行う時間も迫っている。これからどうするのか?クロと話しあう必要があり、アビもレメロンも退出し、部屋には理久とクロと翼だけになる。どうしようか理久は頭を悩ますが、穏やかな息をして心臓の動く翼の寝顔を見るとほっとした。「翼は、代わりの者に看護させる。理久、これからどうするか話し合おう。今から俺の部屋へ行こう。それからお前も少し休め」クロが、理久の背後から理久の肩に手を置き、やさしく囁く。「でも……翼が……」「ここではお前と話し合えない。大丈夫。この部屋にはアビが魔物が入らないよう特別結界を張っているし、外の廊下や部屋にも衛兵を入れる」確かに、こんな状態の翼の横で話し合えない。それに、クロにも休息が必要で、理久は頷いた。クロに強く肩を抱かれながら、昨日の夜も一緒に過ごしたクロの寝室に入った。やはりここは流石にこの王城の主の部屋で、更に広く、カーテンから家具に至るまで極めて華美で品質が良いのが誰にでもわかるのに、気品と威厳に満ちている。翼も大変な時で、調印式まで時間も無いのに、理久は、すでにクロに肩を抱かれ二人きりになる事に心臓の鼓動がうるさいくらいに高鳴っている。途端に、クロは理久をお姫様抱きし、天蓋付きの大きなベッドに

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    アビは、すぐに異世界同士を繋ぐ魔法陣の近くに行き、呪文を唱えた。 すると、すぐに魔法陣の赤い文字や図形が黒く変色した。 理久は、これが魔法陣の力が停止したという事だと―― 理久の世界とこちらの世界が、完全に行き来不可能となったと悟った。 わかっていて魔法陣を止めたが、理久自身が元の世界に帰れ無い事より、今一時期にしても翼を帰してやれなくなった事に新ためて背筋が凍り、目眩がしそうだった。 「理久……理久……大丈夫か?」 クロが、クロの胸の中の表情の固まる理久を強く抱き締めた。 クロがいれば、理久は強くなれる気がして、出来るだけ気丈な声を出した。 「大丈夫……」 理久も、クロを抱き締締めた。 そこに、部屋に戻ったレメロンの冷静な報告が部屋に響いた。 「陛下。間もなく上級魔法師長と腕に信用のおける騎士20人が参りますが、理久様の従兄弟殿らしき姿が、アドオン国の使者達が宿泊している棟の方に消えたと言う情報がありました」 理久がクロに抱かれたままクロの表情を見上げると、沈着な中にも状況の厳しさが伺えた。 「やはり……あの魔物か何かはアドオン国の仕業かも知れないな。だが、まだアドオンの仕業と決まった訳でないし、間違い無く怪しまれるから、こんな深夜に無闇に王としての俺と騎士の大人数でアドオン国の者達がいる棟に踏み込めない。明日条約を締結すると言っても、アドオンと我が国はそれ程友好関係は無い。一旦ここでアドオン国と何かあれば、すぐに大きなモメ事にもなる。俺と騎士達は城の警備兵に化けて、少人数に分かれて慎重に潜入する。レメロンは連絡対応でこの部屋に残れ」 クロは、動揺一つ見せずレメロンに指示しすると、レメロンは「御意」と一言の後頭を下げた。 理久は、今もクロに抱かれながら、クロのこういう所が、獣人王だと実感する。 「どうした?」 クロが、クロを見詰める理久に視線を向けた。 「クロって、本当強い王様だと思って」 素直な理久の言葉。 それがクロの頭の犬耳に入った途端、又クロは、褒められて反応した本当の犬の時のクロのように体をビクってさせて、犬耳と尻尾がピンと立った。 そして、クロは理久を抱いたまま体を屈め、クロの唇を理久の耳元に寄せ問う。 「強い、王なだけか?」 「えっ?……」 理久が戸惑う。

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