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122.恋人の始まり⑧

Penulis: Aica
last update Terakhir Diperbarui: 2025-11-16 23:24:24

「それで、明日、桜子とご飯食べに行く予定してるんですけど、そこで引っ越しのことも話さなきゃいけない流れになりそうで……。なんて言ったら不自然じゃないでしょうか……」

「ちゃんと話しておくか」

「えっ? いいんですか?」

「お前にも誰か相談出来るような存在必要だろ」

「それって、慧……さんとのこと話してもいいってことですか……?」

「親友なんだろ? いいよ。今一緒に住んでることも付き合ってることも、河野には伝えても」

「ありがとうございます!」

「じゃあ、オレのことは河野には何も話してないの?」

「もちろんですよ! 誰にも話してません」

「そっか。ちょっとしんどかったろ?」

「いや、全然……大丈夫ですよ?」

「ホントかよ(笑)」

「でも。引っ越しのことよりも、あたしは初めて現実で好きになった人がいるっていうのは、桜子には伝えたいです」

今まで琉偉のこともいろいろ聞いてきてもらって救われてきた。

桜子は、同じ会社で社長のことも知ってる訳だし、ちゃんと好きな人だと伝えたい。

今までは契約だけで繋がっていた関係だから、中途半端だったし、なんて説明していいかわからない関係だったけど、今は堂々と彼氏だと伝えられる。

「明日。どこ行くとか店決めてんの?」

「いや。別にまだそこまでは話してなくて」

「なら。明日オレも同席していい?」

「えっ!?!?」

「ちょうど明日予定入ってないし、お前一人でこれまでの状況説明するより、オレからちゃんと説明する方が納得してもらえんだろ」

「いや、でも、そこまでは!」

「でも。お前にとって、なんでも話しておきたい大切な存在なんだろ?」

「はい……」

「なら。オレがちゃんとわかってもらえるように話すから心配すんな。今までまったくオレのこと話してないんなら、いきなりだと向こうも驚くだろうから。中途半端な関係から付き合うことになった理由も、ちゃんとオレから説明する」

「ありがとうございます」

「なら、柾弥も一緒に連れてくか」

「え? 本村さんもですか?」

「正直、あいつのがそういう説明はオレよりうまいとこあるから。実際いきなり社長のオレだけそんなとこ同席したとこで向こうも動揺するかもだし」

「あっ、それは確かに。元々あたしたちは社長と関われる世界にいなかったですから……。あたしが社長と暮らしてるうえに、お付き合い始めただなんて、いきなり話したとこで桜子も
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