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148.特別な存在③

مؤلف: Aica
last update تاريخ النشر: 2025-12-23 23:25:28
「無理です……!」

「え?」

「まだ……そんな贅沢なこと、どうしていいかわかんないです!」

「贅沢って(笑)」

「お付き合い出来ただけでも夢みたいなのに、独り占め……とか、そんな贅沢すぎて……」

「フッ。大袈裟だな。付き合ってんだから、お前の好きにすれば?(笑)」

「好きに!? いやっ! そんな恐れ多い!!」

「何してもいいんだぞ? お前のもんなんだし」

そう言って意地悪そうに微笑む社長。

あたしのもの……。

そっか、あたしのもの……なんだ……。

そう言葉にすると、一気に付き合えた意味みたいなもんとか、それほど価値あるものなんだと、改めてその近い距離に胸が熱くなる。

「じゃあ……」

すぐそばにいる社長にそっと手を回して抱きついて、社長の身体に顔を埋める。

「大好きです」

社長に抱きつきながら、あたしは溢れてきた気持ちをそっと呟く。

結局いつもこの気持ちと言葉に辿り着く。

何度伝えても伝えきれない。

何度だって伝えたくなるその言葉。

きっとこんな言葉だけでは、その好きの大きさは伝わらない。

だから何度でも伝えたくなる。

すると。

「知ってる」

そう言って、社長があたしの顔を覗き込み。

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  • おいしい契約恋愛   287.乗り越える勇気⑩

    「あたしも……。同じことさっき思ってました」『依那も?』「はい……。仕事終わって慧さんどうしてるかな~って考えてて。慧さんの声が聞きたくて、電話しようとしてたんですけど、仕事の邪魔もしたくなくて……」『そんなの気にしなくていい』すると慧さんはその言葉を打ち消すように、すぐにそんな風に言葉を返す。「えっ?」『依那が声が聞きたいと思ったら、電話してくれたらいいから』そしてそんな言葉を返してくれる。「でも……。迷惑になるんじゃ……」『迷惑なら言ってないよ。てか、依那がすることで迷惑なんて一度も思ったことないから』「慧さん……」電話の向こうで優しく響くその声と言葉に切なくなって胸がキュンとなる。『だからオレもこうやって依那の声が聞きたいって思ったら電話する』「はい……」こんなにストレートに伝えてくれる人だったっけ。逆に距離が離れてるから会えない分、伝えやすくなって素直に伝えくれてるのかな。『でもまぁ、どうしても出れない時もあるかもしれないから、その時は着信か留守電に入れておいてくれたらいいよ』「留守電に入れておいてもいいんですか?」『もちろん。その時話せなくても逆に留守電に声残しておいてほしい』「えっ、逆に?」『うん。あとから何度でも依那の声聞けるのも嬉しい』あぁ、そんな風に思ってくれるんだ。ホントだ。それも逆に嬉しいかも。いつでも自分だけのメッセージや声聞けるの、いいな。「じゃあ、慧さんも、もしあたしが出れなかったら、声入れてほしいです……」『うん。わかった。オレもちゃんとメッセージ残しておく』「はい」『ちゃんと着信かメッセージ残してくれたら、時間出来た時また返すから、安心して』「はい」慧さんは、あたしが全部言わなくても、ちゃんとあたしが伝えたいこと・望むことを感じ取ってくれて言葉にしてくれる。そこにちゃんと安心を感じられる。

  • おいしい契約恋愛   286.乗り越える勇気⑨

    そんな美山さんに圧倒されて、それから一気に気疲れしたまま、そのあと仕事に戻った。それから今日中の仕事を残業して、ようやく会社を出る。帰り道、少し当たる風が心地よく感じる。落ち着かなかった気持ちを、少し冷静にしてくれる。慧さん、今どこいるのかな~。今はまだ韓国かな? 声、聞きたいな……。そう思いながら携帯を取り出し、一瞬慧さんに電話したくなって、慧さんの番号を表示させるも、さすがに押す勇気は出ず……。いきなり電話して仕事中だったら迷惑になっちゃうしな……。でも、メッセージくらいはなんか送っておこうかな……。暇な時見てくれるかもしれないし……。その番号表示を切って、メッセージ画面に切り替えようとしたら……。画面にまた同じ慧さんの名前が表示される。あれ!?  今、切ったはず。じゃなくて、いや、これ慧さんからの着信だ!えっ、えっ、どうしよう!いきなりの着信とこのタイミングで、思わずテンパってしまう。そしてとりあえず人の少ない場所に急いで移動して、電話の画面を確認し、電話を出るボタンを押す。「もし、もし……」『あっ、依那……?』ずっと恋焦がれた、想い続けていた、愛しい人の声が耳元で響く。あぁ、慧さんだ……。慧さんの声だ……。その愛しい声と、あたしの名前を呼ぶ声に、胸がギューッとして、それだけでなぜか泣きそうになってしまう。『依那……?』すると、何も喋らないあたしを不思議に思って、慧さんがもう一度名前を呼んで確認する。「あっ、もしもし。慧さん!」あたしはそれに気付いて急いで慧さんに返事を返す。『ごめん。今忙しかった?』すると、慧さんは心配までしてくれる。「いえ! 大丈夫です! 今、ちょうど会社出たとこで」『そっか。お疲れ様』「ありがとうございます」今のあたしには、慧さんからのその言葉は、温かく胸に染みる。『てか、今まで仕事?』すると、時間が気になったのか慧さんが尋ねる。そっか。もう20時か。少し仕事したつもりだったけど、こんな時間になってたんだ。「あっ、はい。プロジェクトの打合せが終わった後、少し残業してて」『そう。プロジェクトは順調に進んでる?』順調だと言いたいとこだけど、今日の美山さんの件で、少し精神的にはそうじゃないとも言える……。だけど、慧さんにそんなことを言えるはずもなく……。「はい

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    だけど、当然騒いでるその中に入って、『あたしが社長の本当の恋人です!』とは言えるはずもなく。騒いでるその一連を見ているただの傍観者でしかすぎない。だから、あたしは変わらずその輪には入らずに仕事の準備をし始める。だけど、そんなにみんなが大声で騒いでるせいで、聞かなくていい話も自然に耳に入ってきてしまう。「やだ~まさかあの日撮られてなんて思わなかったんでビックリです~。あの日、社長と一緒にお食事行って、すごい酔っぱらってたんですよね~。そのあとうちのマンションに来たとこまで撮られてるなんて思わなかった~」鼻につく甘ったるい声を出して、その日のことを嬉しそうに話す美山さん。そんな美山さんにいつだったとか詳しく聞き出す人たちに対して、その日を思い出し伝えた日が、まさしく慧さんが酔っぱらって帰ってきたあの日だった。確かにあの日以外、慧さんがひどく酔っぱらって帰ってきた日はなかった。帰ってきた時間の遅さや、酔っぱらったタイミングやその日着てた服装。いつもと違っていたから、やけに鮮明にあたしも覚えてしまっている。だからこそ、この美山さんが話す撮られたその日の相手は、間違いなく慧さんなのだと自分の中で確信してしまう。あ~、そういうことか……。だから慧さんあのとき、あんなに自分を信じてほしいって言ってたのかな……。珍しくあの日はあたしを好きだという想いも、あたしに対して伝えたい想いも、ちゃんと言葉にしてくれた。あれは、ただ酔っぱらっただけだと思っていたけど、その酔っぱらった裏には、こういうことがあったってことなんだ……。実際この日撮られたことを、慧さんがわかっていて、あたしにあんな言葉を伝えてくれたかどうかはわからない。だけど、多分少なからず、美山さんとのこういう時間があって、慧さんの中で何かを感じたから、あたしに想いを伝えてくれたのだということはわかる。それがどういうことを考えて伝えてくれたのかはわからないけど……。「え~。酔っぱらった社長ってどんな感じなんですかー!?」「あのクールな社長が酔っぱらった姿なんて想像出来ないですー!」すると今度は、慧さんが酔っぱらった姿に関して興味を示し始めるメンバー。「フフ。なんか可愛い雰囲気でしたよ♪ いつもより柔らかい感じになって。そんなギャップ見て、ますます好きになっちゃったっていうか~」美山さん

  • おいしい契約恋愛   282.乗り越える勇気⑤

    こんなとことでやっぱり慧さんは自分とは別世界の人なんだと改めて実感してしまう。そしてあたしはなんてことない何者でもない、ただの一般人で不釣り合いな存在なのだとも突きつけられてるような気分にもなる。実際その記事を見た瞬間、今まで感じたことない心臓がえぐられそうな衝撃で、尋常じゃないくらい鼓動が早くなって。今目にしているそれが現実のことだと理解するにはかなりの時間もかかった。だけど、それは慧さんであるのは間違いないんだけど、なぜか現実味がなくて。最初は衝撃でショックを受けてダメージがハンパなかったけど。でも、やっぱりどうやったって受け入れることが出来なくて。それはもちろん二人がそういう関係なのだと信じたくないという気持ちがあるのだけど。でも、それと同時に、その写真の二人も書かれてる記事も、どれも信憑性も現実味も感じなくて、どうやっても納得が出来ない。それは、あたしを好きだと言ってくれた慧さんの言葉や気持ちを、信じたいからっていう気持ちもきっと大きくて。自分の中でも、そんなことは絶対にない、何かの間違いなんだと、頭で心で何度も繰り返す。だから桜子に知らせてもらった時は、あたしは案外そこまで激しい反応にならなくて、案外冷静な自分がいた。そして、そんなあたしを見て、逆に桜子は壊れてしまったんじゃないかと心配してくれた。だけど、多分きっとそういうんじゃなくて。壊れるまではいかなくて、ただ一つ一つ消化していってるというか、自分の中で一つ一つ確かめていってるというか……。今までの慧さんのこと、あたしに対しての慧さんの言葉や態度や想い。すべてを全部思い返してみる。だけど、やっぱり思い返せば思い返すほど、やっぱり自分のことや慧さんのことじゃないように思える……。ホントは慧さんに直接確かめれば一番早いし確かなんだけど。今慧さんは出張中だし、昨日連絡もらった時は、今日は一日打合せと大切な取引も入ってるから連絡は今日出来るかわからないと伝えられていたから、そんなことで連絡も出来ない。たとえ大切な仕事が入ってなくても、それを慧さんにそんな形で連絡して問いただすことは違うと思った。だから慧さんには連絡してないし、連絡するつもりもない。もしホントだったとしても、そんな遠く離れた場所からメッセージ送ったとしても、それだけで伝えられる話でもないと思うし、違

  • おいしい契約恋愛   186.知りたかった社長と知らない社長⑦

    「あなたと今どういうつもりで付き合ってるのかは、わからないけど。彼にあまり期待しない方がいいわ」「えっ……?」「期待するだけ自信がなくなって傷つくのは女の方よ」そう呟いた藤代さんは、少し寂しそうな顔をして。きっとそれは藤代さん自身のことを言っているのだろうと思った。だけど、あたしにはその言葉は、なんかしっくり来なくて。その言葉で傷つくとかより以前に、あたしの知ってる社長は、なんとなくまた違うような気がして。うまく言葉に出来ないけど、あたしが社長に期待して傷つくことはないような気がする。あたしの場合、期待したその分のほんの少しだけでも、社長に拾ってもらえればいいと思う程度だから

    last updateآخر تحديث : 2026-04-01
  • おいしい契約恋愛   187.知りたかった社長と知らない社長⑧

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    last updateآخر تحديث : 2026-04-01
  • おいしい契約恋愛   171.彼女の実感③

    そう思い今料理してるモノを一旦終わらせて、携帯を取りに行くと。「あっ。もう料理の準備出来た感じかしら? 適当に置いておいてくれたら慧に伝えとくから、もう帰ってくれていいわよ。二人で一緒に頂くわね。ご苦労様」はぁぁぁ????帰るも何もあたしの住んでるとこはここなんですがー!しかも二人で頂くって何!?いや、あんたの為に作った訳じゃねぇからな!これはあたしと社長が一緒に食べる為に作ってたんだからな!っていうか、まだ全部作れてねぇし!!と、思いっきり口悪く罵倒する。……心の中でキレそうになりながらこっそりと。「まだ。出来上がってないので……」「あら? そうなの」「ちょっと携帯

    last updateآخر تحديث : 2026-03-31
  • おいしい契約恋愛   170.彼女の実感②

    「え~何作ってるの~?」「えっと……」そう言ってキッチンを覗き込みに来る女性。「これ和食?」少し完成しかかってる惣菜を見て、その女性が尋ねる。「あっ、はい……」「クスッ。え~慧こんな所帯じみたもの食べる?」……はい?そんなドストレートに言います??確かに自分でもわかってるくらいの所帯じみた料理ですが。今日は特に和食なので、更にそれが際立っておりますが??ってか、いつもこんなんばっかじゃないから!サラダやパスタとか、ちょっと凝ったシャレなのも作ってるから!しかもこんな所帯じみた料理でも社長は美味しいって食べてくれてますけどね!なんならこれは前に社長が美味しいって言っ

    last updateآخر تحديث : 2026-03-31
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