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第293話

Author: ルーシー
玲奈にはすぐに分かった。

薫がこんなふうに噛みついてくるのは、沙羅のために正義感を振りかざしているつもりなのだ、と。

だから、彼女の声には軽蔑が滲んだ。

「――面白くもなんともないわ」

薫の眉がわずかに動く。

その眼差しには、興味と嘲りが混じっていた。

彼の記憶の中の玲奈は、いつも控えめで従順な女。

なのに今、彼女は真っ直ぐに目を合わせ、怯む気配すらない。

薫は一歩、また一歩と近づいた。

その大きな影が、玲奈の全身を覆い隠す。

あからさまな圧力の中で、彼は真正面から問い詰めた。

「智也がずっと愛してるのは沙羅だ。

おまえはまだその妻の座にしがみつくつもりか?」

玲奈は一歩も退かなかった。

まっすぐに見上げて、きっぱりと言い返す。

「譲る気なんてない。

――それがどうしたの?」

その毅然とした態度に、薫は鼻で笑った。

乾いた笑いが二度、三度、廊下に響く。

だが次の瞬間、笑みはすっと消えた。

冷たい声が落ちた。

「やっぱりおまえら春日部の女は下品だな。

あの義理の姉と同じで、骨の髄まで卑しい」

その一言で、玲奈の胸の奥が爆ぜた。

怒りが血管の
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Julius
相変わらずクズの周りには クズしか居ない
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