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第348話

Author: ルーシー
およそ三十分ほど経って、愛莉はようやくゆっくりと目を開けた。

玲奈の顔が視界に入る。

本当は、嬉しかった。

けれど、その「ママ」というたった二文字が、喉の奥からどうしても出てこない。

玲奈は怒らなかった。

代わりに、穏やかな声で問いかけた。

「少しは楽になった?」

手を伸ばして愛莉の額に触れると、熱はずいぶん下がっていた。

愛莉は唾をのみ込んだ。

喉は刃物で裂かれるように痛く、目の縁が真っ赤に染まり、涙がこぼれ落ちた。

その様子を見て、玲奈は優しく言葉をかけた。

「味噌汁を買ってきたの。

少しだけでも食べて、また寝ようね」

愛莉は小さくうなずき、かすれた声で「うん」と返す。

玲奈は彼女をそっと支え起こし、顔を拭いてから、スプーンで味噌汁を口に運んだ。

しかし、一口飲み込んだ途端、愛莉は顔をしかめて、吐き戻してしまった。

玲奈は慌ててティッシュで受け止め、心配そうに尋ねる。

「どうしたの?

口に合わなかった?」

愛莉は唇を尖らせ、かすれた声でつぶやいた。

「......これ、ママが作った味噌汁じゃない。

ママのが食べたいの」

その言葉を聞いた瞬
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Comments (4)
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美桜
その時は「あなたのママは沙羅でしょ?」て言ってほしいな。
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中村 由美
もう母性捨てていいじゃないの? 愛莉は自業自得の人生を落ちていいよ。 あ~でもクズ娘ママが幸せ掴む頃に改心して現れそうです。
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美桜
沙羅の本音を暴露してくれないかな〜
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