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49食目・魔族について

Penulis: 柊雪鐘
last update Terakhir Diperbarui: 2026-01-10 08:00:00

「ちょ、ラリエーヌ!?」

「ほらほら、帰っておいでェー」

 いつの間にか目の前が真っ暗になって、顔面に何かが当たった。

 そのまま顔を柔らかいものでわさわさとされて、くすぐった、いや、そもそも息、息がっ……――。

「――っぷああぁぁぁっ!!!」

「ハイお帰りィ~」

 目を開けるとにんまりと笑うラリエーヌさんの顔の横に真っ白でもわもわとした気持ちよさそうな棒があった。

 何このもこもこ?

 手を伸ばすと棒の方が寄って来て、また顔に当たる。

「うりうり」

「はわっ……!」

 頬に当たると綿を撫でるような気持ち良さ。

 先端の方に撫でると癖になる滑らかさがある。

 撫でてるだけで癒しがすごいというか、あ、一生このままでもいい。

 …………はっ!

「な、なんですか?これ」

「しっぽ」

「しっぽ!?」

「そう、アタシの」

 ラリエーヌさんの言葉に棒の根元を辿っていくと、ラリエーヌさんのおしりに行き着いた。

 やだ、私のハレンチ!

 確かにしっぽ、しっぽがある。

「そういえばラリエーヌさんは魔族って言ってました……!わぁ、本当にしっぽがある……!」

「ちゃんと飾りじゃないよ、ホラ」

 そう言ってラリエーヌさんは自分の体はそのままに、しっぽだけを操る。

 うにうにと動いてつい手を出しそうになって……なんだか私の方が猫みたい。

「あっはは、ルシーの食い

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    「ば、バフタイムってなんですか?」「バフはねー、冒険者の専門用語で『能力アップ』の意味だよ。一部の魔法やスキル、料理には付加能力があって、バフがつくんだ。冒険者は大事な戦いの前やここぞという時に自分にバフをかける、それをバフタイムって言うんだけど……そういうのには関係ない私達は、こういう休憩時間の食事や憩いの時間をバフタイムって呼んでるんだよ」「へぇ……」「さっすが冒険者オタク、詳しいねェ」「ふふん、まあね」 私の疑問をエラさんは細かく教えてくれた。 お料理に能力がつくこととかあるんだ……これもこの世界の不思議だなぁ。 付加能力、どんなものがあるんだろ。「あの、付加能力って一体どんな……むぐっ――」「――だめだよ、ルシー」 気になった事を口にしようとすると、突然口を塞がれた。 耳元ではラリエーヌさんが囁く。「ルシー、知ってる?オタクは目の前に餌を出されると食いついてしまうんだ。それも、周りなんて一切見えなくなって何もかも忘れちゃうくらい。ルシー、今日は今から何する予定だっけ?」「ご、ごはん食べます……!」「そ。気になることを聞くのは新人として良い姿勢だけど、時と場合を考えな。ね?」「ふぁ、ふぁい……!」 顔の横にラリエーヌさんの綺麗な肌があった。 もこもこの髪が顔に当たって、ふわふわで気持ちいい。 囁くラリエーヌさんの声がやけに綺麗に聞こえて耳に残って、心臓がドキドキする。 ついでにいい匂いもした。 なんか、なんかなんか、不思議な気分。 癒しがすごい。「ちょっとちょっと、何イチャイチャ

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    「ちょ、ラリエーヌ!?」「ほらほら、帰っておいでェー」 いつの間にか目の前が真っ暗になって、顔面に何かが当たった。 そのまま顔を柔らかいものでわさわさとされて、くすぐった、いや、そもそも息、息がっ……――。「――っぷああぁぁぁっ!!!」「ハイお帰りィ~」 目を開けるとにんまりと笑うラリエーヌさんの顔の横に真っ白でもわもわとした気持ちよさそうな棒があった。 何このもこもこ? 手を伸ばすと棒の方が寄って来て、また顔に当たる。「うりうり」「はわっ……!」 頬に当たると綿を撫でるような気持ち良さ。 先端の方に撫でると癖になる滑らかさがある。 撫でてるだけで癒しがすごいというか、あ、一生このままでもいい。 …………はっ!「な、なんですか?これ」「しっぽ」「しっぽ!?」「そう、アタシの」 ラリエーヌさんの言葉に棒の根元を辿っていくと、ラリエーヌさんのおしりに行き着いた。 やだ、私のハレンチ! 確かにしっぽ、しっぽがある。「そういえばラリエーヌさんは魔族って言ってました……!わぁ、本当にしっぽがある……!」「ちゃんと飾りじゃないよ、ホラ」 そう言ってラリエーヌさんは自分の体はそのままに、しっぽだけを操る。 うにうにと動いてつい手を出しそうになって……なんだか私の方が猫みたい。「あっはは、ルシーの食い

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     あまりにも目まぐるしいピークタイムが過ぎた。 それでもお客さんは少しずつ入るんだけど、終わりごろは会計とお皿の片づけの連続。 その時にはセレンさんが少しだけお仕事をして、私は「ルシーちゃん!おいでおいで」と呼ぶエラさんのもとへと向かう。 でも向かった所で、なんて声をかければいいか分からない。 『お疲れ様です』? それとも『ピークすごかったです』って感想? 何も考えず、『なんですか?』って声かけちゃっていいの? 迷いに迷って、私は「ピーク、見てました!」と声をかけてしまった。 見ろと言われたのだからそりゃ見るだろう。 見てなかったら怒られる案件じゃん!!「あはは、今日も大盛況だったねえ。ルシーちゃんも初日なのにお疲れ様!」 それでも笑って応えてくれるエラさんが優しい。 まるで天使みたい……。 「じゃあ今から15時までは片付けだよ!今からお皿を下げていくから、一緒にやって覚えていこう!」「わ、わかりました」 そう言って厨房に一番近いテーブル席へと移動する。 向かったテーブルは模様掘りされた装飾部分が紫色に塗られていた。 (紫色は確か闇属性だから、ノクスィー席……入口側が1だから、第7ノクスィー席か……) テーブルには大皿が2枚に取り分け用と思われる小さなお皿が3枚、コップも3つ、つまり大皿ふたつを3人で分けたのだろう、といった感じだ。 エラさんは「例題はこちらです!」とテーブルを指す。 「さあルシーちゃん、ルシーちゃんはこのお皿を片付ける時、どうやって片付ける?」「え?うーん、まずこの小さいお皿を重ねて、大きいお皿と一緒に運ぶ……?」「それだとコップのためにもう一度運びに来なきゃだね」「そうですね……」「そんな時間ありそう?」 じっと視線を合わせてくるエラさんの瞳が怖い。

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