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4.君以外の女と結婚したい。

last update Date de publication: 2025-11-04 12:51:46

「ライオット、今日は買い物に出かけますよ」

エレナに連れられて買い物に行くようになった。

元カノは開業医の娘で金持ちのせいか、財布さえも出さない女だった。

当然将来は専業主婦になると言っていた彼女が、無職になった俺を捨てるのは当然と言えば当然のことだ。

「あなたは、髪の色に合わせて赤ばかり着ていますね。馬鹿の一つ覚えというか、人参が歩いているみたいです。白とかも似合うと思いますよ。」

てっきり彼女の買い物に付き合わされるとばかり思っていたが、彼女は俺のものを選んでいた。

「先ほどから、言葉に棘を感じるんだが、何か怒っているか?」

「怒ってなどいません。では、次の店に行きます」

彼女は財布を出さないどころか支払いもせず店を出てしまう。

「待って、支払いをしていないんじゃないのか?」

「ここは私の店です。次に行くのも私の店です。私と婚約し、あなたは立太子するのですよ。今のままでは、私とルックスが釣り合いません」

俺は思い出した。

エレナ・アーデンは俺の元カノがモデルだが、加えて俺の理想を詰め込んだキャラクターだった。

彼女自身が、自分で事業を展開し成功していて、稼ぐ能力があるのだ。

当然、エレナは経済的に男に頼ろうとは思っていない、俺は無職になった自分を本当は元カノに支えて欲しかった。

元カノをモデルにしたキャラクターに理想を詰め込んでしまったのかは、俺が彼女に未練があったからだろう。

「ルックスが釣り合わないとか、さっきから言動が攻撃的じゃないか。それに立太子するのは皇后陛下の息子のアランだろ」

「ライオット、アーデン侯爵家があなたと婚約話が持ち上がった時に、あなたが皇太子になるなら婚約するという条件を出しています。だから、私と婚約した時点であなたは皇太子になることが確定するのです。立太子の式典は来週すぐにでも行いますよ」

「そのような話聞いてないぞ。それに式典って舞踏会とかあるんだろ?俺は踊れないからな」

ライオットは皇族として、ダンスを踊れるはずだが今踊れと言われても踊れる気がしない。

「あら?体を動かすのが好きなライオットは、ダンスだけはお得意だったはずです。忘れてしまったのならば私が手取り足取りお教えいたしましょうか?」

「来週だろ舞踏会は。ダンスなんて、付け焼き刃でなんとかなるものでもないだろ。別に皇太子になんてならなくて良いよ!」

俺の書いたストーリー通りいくならば、皇太子にはアランがなる。

しかし、彼はラスボスである絶世の美女エレナ・アーデンと破滅する予定だ。

その後に、一気に皇帝になるのが俺ライオット・レオハードだ。

そして俺は、戦地でどんな時も支えてくれたレノア・コットン男爵令嬢と結ばれる。

「皇太子になれないと、半分平民のあなたは戦地に送られますよ。その方が皇太子になった人間の地位を確固たるものにできますから。そして、皇子が戦地で死ぬことで、民は自分たちのために皇族が尽くしてくれたと感動し皇室は支持をあげることができます。アラン皇子は皇太子などならなくても、戦地には連れて行かれません。彼は帝国唯一の公爵家を後ろ盾に持つ皇后陛下の実子ですから。剣術ができないのに戦地に行くか、ダンスができないのに舞踏会で踊るかどちらが良いですか?」

「手取り足取り教えてくれ。なんとか見られるレベルになれば良いから!」

「私のパートナーがそのレベルで許されると思っているのですか? 帝国一の美女はいつだって注目の的なのですよ。今日からハードに特訓します!」

エレナがにっこりと笑って、俺はドキッとしてしまった。

彼女は俺自身が作った最高に魅力的なキャラクターなのだから当然だ。

それと同時に、最高に賢く、策略家で、強欲なキャラにしてしまっている。

「俺と婚約して俺を利用して、アランのこともたぶらかして利用する予定なんだよな。エレナ、君が敵国の国王と通じてるって俺は知っているんだ。帝国の次期皇后になる未来が約束されても、それだけでは君は満たされない。敵国と通じて帝国を我が物にして他の国もどんどん侵略しようとする」

ときめくと同時に俺は彼女に恐怖していた。

「敵国とはエスパルのことですか? エスパルの国王陛下と私が通じているとお思いですか? 私は彼とは面識がありませんよ」

「エレナがつながりがあるのは今の国王陛下じゃない。来月、王太子のクリス・エスパルが王位を継ぐ戴冠式があるよな。彼がエレナが世界を征服するパートナーとして選ぶ相手だ」

「私は彼とも面識がありませんが、私がパートナーに選ぶほどの男なのですね。会うのが楽しみになって来ました。ライオットは私が彼と会うのは不安ではないのですか?」

「ものすごい、不安だ。来週、俺が皇太子になったら次期皇帝になる未来が約束されるんだよな。そうしたら、エレナは次期皇后だ。頼むから帝国で満足してくれ。俺は君が怖い。正直、俺には君よりも安心なパートナーがいて、彼女と結婚したい!」

俺が他の女と結婚したいと言ったことがショックだったのか、彼女は急に泣きそうな顔になった。

俺の心を惑わす彼女の全ての表情が、わざとなのか本気なのか俺には全くわからなかった。

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  • アニメの中に取り込まれたら、ラスボス美女に狙われました。   2.どちらにしろクソ女だ。

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  • アニメの中に取り込まれたら、ラスボス美女に狙われました。   1.創造主様に帝国一の美女を献上しなくてわ。

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