孤独な悪女は堅物王太子に溺愛される~犬猿の仲でしたがうっかり誘惑しちゃってたみたいで乙女ゲーム的な展開が待っていました~

孤独な悪女は堅物王太子に溺愛される~犬猿の仲でしたがうっかり誘惑しちゃってたみたいで乙女ゲーム的な展開が待っていました~

last updateDernière mise à jour : 2026-04-21
Par:  TublingComplété
Langue: Japanese
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目覚めると、大好きなアクションゲームの世界が広がっていた。 「ドロテア魔法学園~unlimited~」 登場キャラクターの悪女先生クラウディアに転生してしまった私。 数々の男性を誘惑する彼女はシグムント王太子殿下と犬猿の仲。でもお見舞いの日から殿下の様子がおかしい。 超がつくほど堅物で厳しい人が「怪我はないか?」と耳元で囁いてくる。 仲良くなれそう? 新たな力に目覚めたり、モフモフの可愛い生き物がいたり…でも学園には魔の手が忍び寄ってきていた。 可愛い生徒を守るのは先生の役目。 悪は根絶やしにさせていただきます! 溺愛あり、モフモフあり、戦いあり…ゲームの世界で自身の運命と闘う、異世界恋愛ファンタジーです。

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Chapitre 1

一話 転生先はアクションゲームの世界だった件

 ――ズキン――ズキン――――――頭が割れるように痛い――――――

 ――どうしてこんなに痛いの――

 ――こんなところで寝ている場合ではないのに――

 ――だって今日は――――――

 

 だんだんと意識が暗闇から光のある方へのぼっていく。

 その間も頭痛が止むことはなく、この痛みが夢か現実か分からずに、とにかくこの痛みから解放されたいと願っていると、目の前にパアァァと光が広がってハッと目を見開いた。

 そこには、今までの人生で見たことのない景色が広がっていたのだった。

 「え……何?この部屋……………………」

 

 目が覚めて最初に飛び込んできた景色は、よくあるおとぎ話に出てくるお姫様のような部屋だった。

 さっきまでうなされていたのか、額には汗が滲んでいる。

 「ここは日本、じゃない……?」

 

 ベッドに寝ながら呟いたひと言は、静まり返っている部屋に虚しく響いただけだった。

 私は大学でバレーボール部に所属していて、今日は春季リーグがある大事な日。

 

 そして、そんな日に限って寝坊したものだから、焦りながら走って試合会場へ向かったはず……会場近くの横断歩道を渡れば着くと思ったところでトラックが………………こちらに向かってきたところまでは覚えている。

 その後は?

 まさか私、あのトラックにはねられて……?

 「うそ…………そんなの信じない…………」

 

 背が高い事がコンプレックスで、何か自分に自信をつけたいとバレーボールを始めた。

 そしてそのバレーボールで強豪の大学に入る事が出来、レギュラーにもなれて優勝目指して頑張っていたのに……練習を頑張り過ぎて寝坊してしまうなんて。

 何が現実で何が夢なのか、訳が分からないのでひとまず体を起こしてみる。

 ――――ズキーンッ――――

 起き上がった瞬間に頭が異常なほど痛みだし、ズキズキするので布団の上でうずくまってしまう。

 痛すぎる――――もし死んだとしてもどうして頭が痛むの?死後の世界なら痛みなんてないハズじゃ――――

 

 そこまで考えて、ふと違う考えが私の頭を過ぎっていった。

 ここは死後の世界じゃないかもしれない……布団は妙にリアルだし、周りの景色もリアルな感じがするのよね。頭は痛むけれど、ここがどこなのか整理しないと落ち着かない。

 体は動かしても痛みなどはないようなので、すぐにベッドから下りて動き始めてみた。

 でも微妙に自分の体に違和感を感じるのだ。

 「…………凄い胸が大きいわ…………Fカップ?Gかな?こんなに大きいと凄く動きにくいじゃない……」

 

 明らかにバレーボールをしていた時の体型ではない事はよく分かる。じゃあ私は誰なの?

 そう思ってドレッサーを覗いてみると、そこに映っていたのは全く別人だったのだ。

 ブラウンアッシュの長い髪がウェーブがかっていて、胸は豊かに育ったおかげで着ているネグリジェのような服がぴちぴちしてしまっている。

 でも脚はスラリととても長く、張りのあるヒップを持ったスタイル抜群の美女。

 「これが、私?…………凄い美人。それにナイスバディだわ……この顔、どこかで見た事があるんだけど…………あ!」

 

 思い出して大きな声を上げてしまったので、思わず両手で口をつぐむ。

 危なかった……今誰かが入ってきても対応出来ないわ。

 そうしてもう一度鏡に映った自分を見てみると、この人物が誰なのか、すぐに理解する。

 「この顔はクラウディア先生じゃない……」

 

 クラウディアという女性は<ドロテア魔法学園~unlimited~>というゲームでプレイヤーが選べるキャラクターの一人。

 本名はクラウディア・ロヴェーヌ、公爵家の一人娘で私と同じ21歳だったはず。

 このゲームはファンタジー世界を舞台としたアクションゲーム。

 クラウディアは公爵令嬢でありながら優秀な魔力と風魔法の能力を持っていた。

 そしてドロテア魔法学園の先生でもあり、男をたぶらかす妖艶な悪女という設定のキャラクターだった。

 何よりこのクラウディア先生は、性格がとても高慢なので全体的にファンは少ない(男性ファンがほとんど)

 でも私は自分に正直な彼女が大好きだったんだ。

 他人に気を遣ってばかりの自分とは全く正反対だし、信念を曲げず、時々カッコいいセリフを言うところに憧れもあって、よくクラウディア先生でプレイしていた記憶がある。

 魔法世界を堪能しながらプレイヤーが個人でミッションをクリアしてレベル上げをしていったり、協力プレイで大量の魔物を次々と倒していくのが爽快なゲームとして人気だった。

 最終ステージにはちゃんとラスボスもいて……何回も何回もクリアしたな。物凄い時間数をプレイしたし…………って、もしかして、ここって――――

 「ドロテア魔法学園の世界なの?」

 

 私が声に出してそう呟いた瞬間、ドアがコンコンとノックされる。

 「はい?」

 「お嬢様、失礼いたします」

 

 私の声を聞いて入ってきたのは、同じ年齢くらいの黒い髪を後ろで束ねている女性だった。恐らくクラウディア先生の侍女なのだろう、お嬢様って言っていたし。

 「目が覚めていたのですね!良かったです…………頭は痛くないですか?」

 

 侍女と思われる女性が頭痛について聞いてきたので、思わず食い気味に答えてしまう。

 「すっごく痛くて…………どこかにぶつけたのよね?記憶が曖昧だから教えてくれるとありがたいのだけど」

 

 私がそう言うと、侍女はキョトンとした表情で驚いた顔をした。そういえばクラウディア先生は高慢な性格だったんだわ……こんな風に丁寧に聞くような人じゃないはず。

 でも嫌な態度をワザと取り続けるのも苦手だし、頭が痛い状況で演技するのも辛いので普通に接するしかなかった。

 「あ、頭をぶつけてしまったので記憶が混乱しているのですね!お嬢様は学園の階段から転がり落ちてしまったのです……意識がないまま3日も寝たきりだったので、このセリーヌ、生きた心地がしませんでしたよ!」

 

 そう言って涙を流しながら喜んでくれる目の前の女性の存在に救われる気持ちだった。この人はちゃんとクラウディア先生を大事に思っているのね。

 クラウディア先生は嫌われ役なので周りに敵も多いし、侍女にも嫌われているのではって思ってたからちょっと不安だったのよね。

 セリーヌって言うんだ、仲良くできそう。

 「セリーヌ、ありがとう。心配かけてごめんね」

 

 私がそう言うと、セリーヌは何かの宇宙外生命体を見ているような目で私を見つめてくるので、とりあえずその場は笑って誤魔化す事にしたのだった。

 「あははっまだ調子が戻らないみたいだからベッドで休もう、か――――っ」

 

 まだ言い終わらないうちにまた酷い頭痛が襲ってきて、私の体がグラついてしまったところをセリーヌが支えてくれる。

 「お嬢様!無理はなさらないでくださいっ!」

 「ご、ごめん、セリーヌ…………まだちょっと無理みたい……」

 

 私たちがそんなやり取りをしていると、突然扉がバンッと勢いよく開いた。

 「何事だ?何かあったのか?!」

 

 そう言って部屋に飛び込んできたのは、柔らかい金髪をなびかせた超絶イケメンの見るからに高貴な男性だった。待って、見たことあるわ…………この人はまさか……

 「シグムント殿下…………」

 

 ドロテア魔法学園ゲーム内でプレイヤーが選べるキャラクターの一人、このゲームでは一番人気の王太子殿下であるシグムント・フォン・ドロテア、その人だった。

 

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一話 転生先はアクションゲームの世界だった件
 ――ズキン――ズキン――――――頭が割れるように痛い――――――  ――どうしてこんなに痛いの―― ――こんなところで寝ている場合ではないのに―― ――だって今日は――――――   だんだんと意識が暗闇から光のある方へのぼっていく。 その間も頭痛が止むことはなく、この痛みが夢か現実か分からずに、とにかくこの痛みから解放されたいと願っていると、目の前にパアァァと光が広がってハッと目を見開いた。   そこには、今までの人生で見たことのない景色が広がっていたのだった。  「え……何?この部屋……………………」   目が覚めて最初に飛び込んできた景色は、よくあるおとぎ話に出てくるお姫様のような部屋だった。    さっきまでうなされていたのか、額には汗が滲んでいる。  「ここは日本、じゃない……?」   ベッドに寝ながら呟いたひと言は、静まり返っている部屋に虚しく響いただけだった。    私は大学でバレーボール部に所属していて、今日は春季リーグがある大事な日。   そして、そんな日に限って寝坊したものだから、焦りながら走って試合会場へ向かったはず……会場近くの横断歩道を渡れば着くと思ったところでトラックが………………こちらに向かってきたところまでは覚えている。    その後は?    まさか私、あのトラックにはねられて……?  「うそ…………そんなの信じない…………」   背が高い事がコンプレックスで、何か自分に自信をつけたいとバレーボールを始めた。   そしてそのバレーボールで強豪の大学に入る事が出来、レギュラーにもなれて優勝目指して頑張っていたのに……練習を頑張り過ぎて寝坊してしまうなんて。 何が現実で何が夢なのか、訳が分からないのでひとまず体を起こしてみる。    ――――ズキーンッ――――      起き上がった瞬間に頭が異常なほど痛みだし、ズキズキするので布団の上でうずくまってしまう。    痛すぎる――――もし死んだとしてもどうして頭が痛むの?死後の世界なら痛みなんてないハズじゃ――――   そこまで考えて、ふと違う考えが私の頭を過ぎっていった。    ここは死後の世界じゃないかもしれない……布団は妙にリアルだし、周りの景色もリアルな感じがするのよね。頭は痛むけれど、ここがどこ
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二話 シグムント王太子殿下とは犬猿の仲?
 目の前にシグムントがいる。 あのゲームでは一番人気で能力もずば抜けて高いチートキャラクター。  全ての魔法が得意なのに加えて、光の魔法が使えるただ一人の人物。   でも私がクラウディア先生なのだとしたら、2人は幼馴染でありながら犬猿の仲だったはずよ。どうしてシグムント殿下がクラウディア先生の邸に?  彼は極度の堅物で、クラウディア先生のようなふしだら(に見える)女性は嫌悪の対象なので、二人は顔を合わせれば嫌味の押収だった。   今一番会いたくなかったな……中身はクラウディア先生じゃないのに、いつも嫌味を言ってくるシグムント殿下にどうやって立ち向かえばいいの?!  クラウディア先生なら負けじと言い返す事が出来るのだろうけど……私がそんな事を悶々と考えているとセリーヌが彼に挨拶をし始める。  「王太子殿下、大きな声を出してしまい申し訳ございません!お嬢様が頭痛で倒れられたので――」  「頭痛?ああ、あそこから落ちたのだから頭を強打しているのは知っている。私は学園の理事長だからな、今日は職員の見舞いに来ただけだ。しかし君は仮にも風魔法の教師なのだから、目覚めたらすぐに癒しの魔法を使えばいいのではないか?」 そう言えばそうだ。クラウディア先生が得意な魔法は風魔法で、癒しの魔法もあるはず。 でも中身が私なのでそもそも使い方が分からない。  転生したばかりで混乱している状態で癒しの魔法を使ってもボロが出そうだし、今は止めた方が良さそう。どうにかして切り抜けないと……。  「王太子殿下、ご心配には及びません。後ほど癒しの魔法を使いますので私は大丈夫です。お引き取りくださっても構いませんから……っ」  殿下にそう言って一人で立ってみたものの、やっぱり無理かも……立った瞬間に頭がグラっとして目が回り、目の前が暗くなっていく――――  「お嬢様!」  「ロヴェーヌ先生!」  2人の声が遠くに聞こえる…………体が地面に倒れ込もうとしたところで誰かが私を受け止めてくれて、事なきを得たようだった。  「…………っ……いたたっ」  思わず声が漏れてしまったけど、倒れた衝撃で頭がガンガンするだけで、体に痛みはなかった。  私を支えている力強い腕、これはセリーヌのものではない。  …………だとすると、殿下?ハッとして
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三話 夢の中と現実世界
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四話 ドキドキの職場復帰初日
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五話 養護教諭とラクーとの出会い
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六話 すっかり変わってしまった幼馴染 ~シグムントSide~
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七話 独占欲? ~シグムントSide~
なんだったんだ……昨日のロヴェーヌ先生は。全くの別人のようではないか。 私は理事長室の椅子に座り、机に肘をつきながら昨日の出来事について頭を巡らせていた。自分が見てきたものがまるで現実のものとは思えず、これからどうやって彼女と接していけばいいのか頭を悩ませる。 本当にロヴェーヌ先生なのか?頭を打って別人に生まれ変わったとか? そのくらいの変化があったのは間違いない…… あのようなロヴェーヌ先生ならば学園でもっと人気が出そうだな。 今までも教職員や生徒たちからもとても人気のある先生だったが、私にとっては風紀を乱し私自身の気持ちも乱されるので、彼女の存在が悩みの種だった。 ロヴェーヌ先生が人気者に……その姿を想像してみると、何故だかそれはとても都合が悪い気がしてくる。 風紀を乱すわけではないのに都合が悪いとはなんなんだ? いまいち自分の考えがよく分からずにモヤモヤとした気持ちを抱えたまま、彼女が学園に職場復帰する日がやってきた。 理事長室には朝から弟のダンティエスとミシェル副校長が集まっている。 「ようやくクラウディア先生が復帰するね。楽しみだ」 「まったく、校長は何を企んでいるのです」 「心外だな~~何も企んでいないよ。クラウディア先生がいないと刺激がなくてつまらないじゃないか。彼女はスパイスみたいな人だから」 ダンティエスがまた軽口をきいて、ミシェル副校長に窘められていた。スパイス、か……確かにそんな存在だった事は否めない。 私には好ましくないスパイスだったが。 そんな会話をしているのもバカバカしくなり、書類に目を通しながら彼女が来るのを皆で待つ事にした。 するとすぐに扉がノックされ「失礼いたします」という声と共にロヴェーヌ先生が入ってきたのだった。 礼儀正しく入ってきた彼女は、いつものような胸元ががら空きの服装ではなく、ハイカットの襟元にレースのクラヴァットを首元につけて、とても上品な服装でやってきた。 あまりのイメージの変わりように驚くとともに、その美しさに息をのむ。 ここにいるのは誰だ?まるで女神が降臨したかのような―――― 「長らく休みをいただいておりましたが、今日から復帰いたします。ご迷惑をおかけいたしました」 そう言ってロヴェーヌ先生は丁寧に頭を下げてくる。 彼女らし
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九話 憩いの時間と用務員カール
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