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第3話

ผู้เขียน: レイシ大好き
清那は、この従兄に対して少しばかり畏れを抱いていた。大人しく車に乗り込むと、一言も発さなかった。

車内は異様なほど静かだった。

紗雪の視線は京弥の手首にある数珠に落ちる。どこかで見たことがあるような気がしたが、酔いのせいで頭がぼんやりしていた。

ただ、脳裏には彼に初めて出会った時の光景がかすかに浮かんでいた。

数年が経っても、この男の容姿は少しも衰えていなかった。

清那の家は近かった。

京弥は彼女を送り届けた後、紗雪をホテルまで送るつもりだった。

車内に残るのは二人きり。

男の声がふいに響いた。

「鳴り城に留まるのか?」

「ええ」

紗雪は一瞬怔み、軽く頷いた。

彼とはそこまで親しい間柄ではなかった。それゆえ、彼がこの一言を発した後、再び沈黙が訪れる。

車内のエアコンが効きすぎていたせいか、紗雪はいつの間にか眠りに落ちてしまった。

どれほど時間が経ったのか。

低く落ち着いた声が響く。

「紗雪、着いたよ」

紗雪はゆっくりと目を開け、男の深い瞳とぶつかった。

視線が交錯し、一瞬、現実感が薄れる。

「......京弥?」

声には倦怠感が混じる。

車のドアが開き、男の体が半ば車内に差し込まれる。その端正で目を引く顔が、すぐ目の前にあった。

彼は伏し目がちに紗雪を見つめ、冷ややかで端正な表情を浮かべていた。

身にまとう気配には、冬の松の清涼感のある香りが含まれている。それは心地よく、どこか懐かしい香りだった。

少年時代、彼女が心奪われ、忘れがたかった姿と重なった。

紗雪は赤い唇をわずかに弧を描くように歪めた。

「やっぱり、すごく綺麗だね」

酔いが回る中、彼女はまばたきを繰り返しながら、ふいに手を伸ばし、彼の首に絡める。

「ねぇ、私としない?」

尾を引く甘ったるい声。

挑発的な色が濃い。

京弥は一瞬、動きを止めたようだった。

彼は彼女の乱れた髪をそっと払うと、平静な声で答えた。

「君、酔ってるだろ」

紗雪はくすぐったさを感じつつも、彼を逃がさなかった。

「酔ってない」

彼女の頭の中には、加津也との過去、二川家のことがちらつく。

反抗的で、破天荒で、自由で。

それなのに、加津也のために良い子を演じ、賭けのせいで家に縛られた。

もしかすると、これが最後の自由かもしれない。

「さあ、どうする?」

彼女はさらに近づき、その黒髪が彼の鼻先をかすめた。

その瞬間、くすぐったい感覚がじわじわと広がる。

まるで何かのウイルスのように。

次の瞬間、ひんやりとした唇が重なった。

腰を引き寄せられ、彼の吐息が頬を掠める。

「紗雪、後悔するなよ」

彼は舌先を軽く噛む。

その行為は優しさを含みつつも、圧倒的な支配力を持っていた。

二人の息遣いが熱を帯び、紗雪の睫毛が微かに震える。

彼の瞳に映る自分——そして、その奥に隠れた沈むような情欲。

冷淡な色の奥に、情熱が見え隠れしていた。

彼女の喉がひどく渇いている気がして、ますます彼の口づけに溺れた。

車内で、熱が渦巻く。

水音が重なり、

男女の行為が、理性を狂わせるほど中毒性を持つのだと改めて思い知らされる。

車からベッドへ。

事が終わる頃、紗雪の体は甘い痺れに包まれ、感覚が鈍くなるほどだった。

目が覚めた時、紗雪は全身に疲労感を覚えた。

まぶたを開くと、昨夜の記憶が断片的に戻り、彼女の体が微かに硬直する。

京弥と寝た?

まさかの事態に、紗雪は苦笑しそうになった。

緒莉のことを考えると、妙に滑稽を感じる。

そうしているうちに、浴室の水音がぴたりと止んだ。

「起きたのか?」

紗雪が顔を上げると、浴衣をまとった男が現れた。

引き締まった体躯に、腰まで滴る水滴。

その長身と細いラインが、妙に目を引いた。

彼女の顔が、無意識に熱を持つ。

「ごめん、昨日は酔ってたの」

反射的にそう言うと、京弥は一瞬動きを止め、冷たい目を細めた。

なぜか、彼の声色はさらに冷ややかになった。

「それで?」

紗雪は床に散らばる服を拾い上げる。

昨夜の痕跡はあまりに鮮明で、それを隠そうともせず、京弥の視線を受け止める。

そして、艶やかな唇を小さく弧を描くように歪めた。

「清那とは友達だし。だから昨日のこと、京弥さんは気にしないよね?」

声は気怠げに甘く響いた。

けれど、彼女は敏感だった。

言い終えた途端、彼の表情がさらに冷えたような気がした。

彼は煙草に火をつけ、黒い瞳で彼女を見据える。

そして、ふと気の抜けたような声で問いかけた。

「他の人にも、そうしてるのか?たとえば、あの西山加津也に」

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