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第105話

Author: Raisaa
セレーネは凍りついた。

脳裏に響く言葉が、失望から身を守るために築いてきた心の防壁を容赦なく貫く。

これが……義母なのだろうか?

これまで、城の片隅にある影でも見るかのような目で自分を見ていたあの女性が?

皆の目の前で自分の心が砕け散った時でさえ、一度も庇ってくれなかった彼女が?

まるで自分がディリアンの隣に立つ資格などないと言わんばかりに、どんな些細なことでも粗探しをしてきた義母が?

セレーネはオデットを長く見つめた。たった今聞いた言葉が、信じられなかった。

見間違いではないのか?

義母は、本当に泣いていた。涙が頬を濡らし、未だに固く握られたままの自分の手の甲へ、一滴、また一滴と落ちていく。

「お義母様……」

セレーネの声は微弱で、ほとんど音にならなかった。

しかしオデットはただ首を横に振り、セレーネを見つめた。その瞳にはもう貴族としての矜持はなく、一人の母親としての深い悔恨だけが宿っていた。

「ごめんなさい、セレーネ」

オデットは声を絞り出した。

「私は、あまりにも長く黙りすぎたわ。この家で本当に起きていることから、ずっと目を背け続けてきたの」

セレー
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