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第124話

Author: Raisaa
セレーネは自室の窓の前に立ち、照りつける太陽の下にある前庭を見下ろしていた。

冷たいガラス越しに、彼女は昨日から全く変わらない光景を目にしていた――モロー伯爵夫人は未だに地面にひざまずいて体を震わせ、その傍らでは伯爵が力なく傘を差しかけている。

「まだあそこにいるのね」

セレーネは低く呟いた。伯爵夫婦が一日たりとも持ちこたえられないだろうと思っていたのだ。

「はい、奥様」

彼女の背後に静かに控えていた執事のイラルドが答えた。

「伯爵夫人は昨日から一滴の水も、一口の食べ物も口になさっておりません」

セレーネは少しだけ顔を向けた。

「彼らを哀れに思う?」

イラルドは首を横に振った。その表情はいつも通り平坦だった。

セレーネはくすりと笑い、窓際を離れて歩き出した。彼女が歩みを進めるたび、ドレスの裾が柔らかい衣擦れの音を立てる。

部屋を出ると、こちらへ向かって歩いてくるオデットと鉢合わせた。その顔には、隠しきれない好奇心が浮かんでいる。

「これからあの女を解放してあげるつもり?」

オデットが半分からかうような口調で尋ねた。

セレーネは義母を見つめ、口元を微かに吊り上
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