LOGIN黒の騎士は一人じゃない……。これはもう一人の黒の騎士の物語。 若き皇帝の側近として働く“黒の騎士”アルファ。 彼は“箱舟教団”から1人の少女を救出することになる……。 その少女は未来を“視る”目を持っていて……。 天使と魔王が暗躍する世界の中、騎士と少女のラブストーリーが始まります! イラストレーター ヨリ 保育士の傍ら別名義で作品制作を行う。 Instagramアカウント @ganga_ze
View MoreThis is a work of fiction. Names, Characters, Business, Place, Events and Incidents are either the products of the author's imagination or used in a fictitious manner. Any resemblance to actual person,living or dead, or actual events is purely coincidental.
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Sypnosis
Chasing Dreams
Fria Angela an achiever towards her Dream. Brave and Intelligent to define her characteristic. She's been abusing of her Aunty and cousin but still she have courage to endure how painful her life. When her mother died. Fria feel that she's living alone. Until she met Terrence.
Terrence is a Gangster, Heartless, Heartthrob to thier University. He lives alone when his Parents died in a car accident. He doesn't believe in love and he thinks that love i just a waste of time. When he met Fria his perpective in life change.
She would chase her dream or He would chained her to her side.
「ちぃっ」 アルファとミカエルと思われる天使、以下ミカエルとのつば競り合いは激しいものだった。ミカエルの細腕からは信じられないほどのパワーが発揮されており、アルファの顔にじりじりと自身の剣が迫ってくる。「アルファ!」 マリアは「“リエゾン”をしなければ!」と焦るが、ミカエルの攻撃は激しくなる一方で、その聖剣を何度も振るって来ていた。アルファは防戦一方で、受けとめる剣にもダメージが増加していく。まずはミカエルとアルファの距離を取らせなければ、マリアは得意とは言えない“魔法”を行使した。〈なに?〉 マリアは魔力を増幅させ、それをミカエルにぶつけた。ミカエルは不意の一撃に動きを止め、マリアたちから距離を取る。その隙にマリアはアルファの唇を奪った。「んむっ」 驚くアルファをしり目に魔力を流し込むマリア。それによってアルファの瞳が赤く輝いたのを確認すると、彼女は唇を放し、へたりこんだ。「マリア……下がっていろ」「うん……そうさせてもらうよ」 マリアがけだるそうにうなずくと、アルファの後ろに下がる。その間も、ミカエルは攻撃をしてこなかった。興味深そうに、あるいは忌々しそうに、2人が“リエゾン”する姿を見ていた。〈なるほど、それが“リエゾン”か〉 ミカエルは“リエゾン”の力を試すように翼をはためかせ、剣を振るう。しかし未来を“視る”力を得たアルファはたやすく剣を避け、ミカエルの身体を切りつけた。〈なるほど、確かに手ごわい。だが……〉 身体を浅く切られたミカエルは後ろに飛びのき、アルファとマリアの周囲に数多の光の剣を召喚する。四方八方を方位される未来を“視た”アルファは、回避不可能であることを悟った。〈消えよ〉 アルファは未来を視ている。だから咄嗟に動くことができた。光の剣が降りかかるより先にマリアの身体を抱きしめ、自身の身体で庇う体制を取った。マリアがアルファの名前を呼ぶより先に、光の剣が降り注いだ……。◆◆◆ アルファは瞼を閉じ、来る“死”の痛みに備えた。だが不思議なことに、いつまでたっても“死”が彼に降りかかることはなかった。アルファはゆっくりと目を開き、あたりを見回す。そしてすぐに異変に気付いた。「これは……闇の結界、か?」 アルファとマリアの周りを宵闇よりなお昏い闇が球体を描くように展開し、光の剣の攻撃を防いでいた。そして闇の向こう
サウザスの民族衣装ユカタに着替えたアルファとマリアはサウザス王を待っていた。「お揃いだね」 マリアがうれしそうに言うように、2人のユカタは同じ六芒星の模様――籠目――だった。ユカタの色はアルファが黒、マリアは白だった。しばらくの間、2人は祭の見渡せるテラス席で椅子に座ってサウザス王を待っていた。そしてサウザス王の従者が、「国王陛下の御着きです」と声をかけてきた。 その声を受けてアルファは椅子から立ち上がった。出迎えのためだ。しかしマリアが立ち上がらないので、アルファは「こら立て」と小声で叱った。「……やれやれ」 アルファにだけ聞こえるようにそうつぶやくとマリアも立ち上がり、2人揃ってサウザス王を迎えるため、テラスを出た。そして廊下を歩いていると、テラスに向かって歩いていたサウザス王と鉢合わせすることになるのは必然だった。アルファが早速片膝をついて、礼意を示す。「お久しぶりです。サウザス国王陛下」「久しいなアルファ。そちらは……」「妻のマリアです。はじめまして、サウザス国王陛下」 マリアも深々と頭を下げて礼意を示す。小太りの老人であるサウザス王は、うれしそうに笑った。「ははは、そう畏まるな。アルファ、お前さんのことは実の息子のように思っているのだからな。マリアさん、お堅い奴だがアルファは良い奴だ。くれぐれもよろしく頼むよ。ではいこうか」「はい」サウザス王が先頭を歩き、その後ろをアルファとマリア、そして王の護衛である家臣が続いた。やがてテラスに出ると、サウザス王は家臣の用意した椅子に座り、その左にアルファ、さらに左にマリアが座った。「しかし、本当に久しいなアルファ。息災であったか?」「はい、国王陛下。陛下もお変わりなきようで」 アルファの慇懃な態度に、サウザス王は不満そうな声をもらした。「そんな堅苦しい。昔のようにおーさまと呼んではくれぬのか? 私はそなたのことを息子のように思っているのに」 そんなサウザス王に「恐縮です」と返すアルファの頑固さに、マリアは笑いそうになった。「息子、ということは国王陛下とアルファ様は、親しい間柄で?」「なんだアルファ、そんなことも話していないのか?」「ええ、まあ……」「皇帝陛下の母はこの私の娘なのです。ゆえに幼き時分に姿を隠さなければならなかった陛下を私がお匿い申し上げました。そのとき陛下の護
手を繋いで祭の会場である街にまで来たアルファとマリアを、周囲の人間はどう思っただろうか。カップル? 仲のいい兄妹? 少なくとも奇異の目で見てくる者は少なかった。マリアの赤い瞳も麦わら帽子で隠れ気味だったし、なにより帝都と違ってサウザスでは魔王伝説はあまり信じられていなかったことが大きい。「おお、これが星祭か。ずいぶんにぎわっているな」 星の飾りがあちこちにちりばめられ、露天がならび、多くの人々でむせ返るような熱気に包まれた街に、マリアは瞳を輝かせた。「それでアルファ、まずはどうすればいいんだ?」「そうだな……」 初めて星祭に参加する者になにから遊ばせればいいかと悩んでいると、露天の主人が早速とばかりに声をかけて来た。「おにいさん方! よかったら射的、やってかない!?」「射的……?」 マリアが首をかしげる。「的になっている景品を銃で撃ち落とすと、その景品がもらえる遊びだ。やってみるか?」「うん!」 年相応の笑みを浮かべて頷くマリアに、アルファは銀貨を一枚渡した。それを店主に渡したマリアは代わりに銃を受け取り、早速熊のぬいぐるみに狙いを定め、トリガーを引こうとしたが……。「ううーーーーん!」 思った以上にトリガーが固く、非力なマリアはうなった。そしてどうにかこうにか一発射出したが、当然のごとくあらぬ方向に飛んで行ってしまった。「アルファぁ……」 途端にマリアは泣きそうな声を出した。アルファはため息を吐き、マリアから銃を取り上げた。「あっ……」 マリアの代わりに熊のぬいぐるみに照準を合わせると、銃士隊から習った態勢で、静かにトリガーを落とす。引くのではなく、落とすのがポイントだ。するとコルクでできた銃弾は熊のぬいぐるみの額に命中し、見事に棚から落下した。「おめでとー‼」 店主がカランカランとハンドベルを鳴らす。そして熊のぬいぐるみを拾いあげると、アルファに渡した。彼はそれをマリアに突き出した。「ほら、欲しかったんだろ」「あ、ありがとう……」 マリアは消え入りそうな声でそう言うと熊のぬいぐるみを受け取り、ぎゅっと抱きしめた。そして照れ隠しのように笑った。「あはは、旦那様からの初めてのプレゼントだね。大事にするよ」「そうか、まあすきにしろ……ほら、いくぞ」 年相応のところもあるものだと思いながら、アルファは再びマリアの手を
サウザス地方に向かう馬車の中、アルファはすこしだけうとうととしていた。朝まで深酒に付き合わされたのと、久しぶりの休みに気が緩んでいるのもあるのだろうか。気を引き締めなければ、と思うアルファの頭を掴み、マリアは自分の膝の上に乗せた。いわゆる膝枕だった。「……なにをしているんだ?」「膝枕だ。知らないのかい?」「そういうことを言っているんじゃない」「少しは休みなよ。アリスもいるし、護衛の騎士たちもいるじゃないか」「うる、さい……」 マリアに頭を撫でられ、アルファは不思議な安らぎを感じていた。とうとう眠気に耐えることができなくなり、彼はまぶたを閉じた。そのまま眠りに落ちたアルファは、彼にしてはめずらしく熟睡するのであった。「かわいいね、ぼくの旦那様は」 マリアは口元に笑みを浮かべながら、眠ってしまったアルファの頭を撫で続ける。そしてちらりと横目で護衛の騎士たちが乗る馬を見る。(まあ、旦那様の心配もわかるけどね。誰がいつ裏切るかもわからないんだから) そこでマリアは未来を“視る”力を発動する。裏切られる未来は視えなかった。代わりに視えた光景に、マリアはすこしだけ顔を赤らめた。「……まったく素直じゃないね、旦那様は」 マリアは、アルファを撫でる手をますます優しく丁寧にしていった。その間も馬車と護衛の騎士団は、サウザスにあるローゼスの別荘に向かっていった。◆◆◆ サウザスは帝都から南に行くとあるローズ帝国の一部を成す国だ。火山地帯のため、温泉が名物で、ローゼスの別荘は湖畔の近くにある。そこは帝都から遠ざけられていた幼いローゼスとアルファが過ごした場所であり、皇帝の別荘と呼ぶには小さい2階建ての建物だった。 建物の前で止まった馬車から降りたアルファとマリア、そしてアリスは、帰還する騎士団を見送ると、屋敷の中に入っていった。「アリス、今日の予定は?」 アルファはいつもの調子で、後ろを歩くアリスにそう尋ねた。口にしてから今は休暇中だったと思い出す。しかしアリスはそんな主人のミスを指摘するでもなく、いつものように返してくれた。「偉大なる皇帝陛下からは、余の名代として星祭を視察するようにと仰せつかっております」「星祭か、懐かしいな」「……星祭?」 マリアは知らない単語に首をかしげる。「なんだ、星祭は“視て”いないのか。星に感謝をささげる祭だ。