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第590話

Penulis: 魚ちゃん
実は今回の出張で、朱美が体調を崩した後、裕之がプロポーズしたのだ。

彼がプロポーズするのに、若者のように派手な演出をするはずがない。

彼の立場では、何をするにも多くの目が注がれている。

成金趣味の社長のように、好き勝手に何でもできるわけではないのだ。

秘書に抱えきれないほどのバラを用意させ、ずっと前に特注して金庫にしまっていた指輪を持ってきた。

朱美の前で片膝をついて、真摯にプロポーズした。

とてもシンプルなプロポーズだったが、今の裕之にできる精一杯の誠意だった。

それに朱美は大富豪で、どんな豪華なパーティーもサプライズも見慣れている。

しかも二人はこれだけ長く一緒にいて、もはや連れ添った夫婦と言えるほどの絆がある。虚飾は必要ないのだ。

そして朱美の拒絶も、彼の予想の範囲内だった。

傷つかないと言えば嘘になる。

彼女と結婚して、正式な妻として公にしたかった。

でも明らかに、朱美にその気はなかった。

朱美も彼が傷つくことはわかっていた。でも仕方がない。

以前から結婚するつもりはなかった。ずっと行方不明の娘を探さなければならなかったからだ。

今、やっと娘を見つ
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