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第143話

Author: みそ煮
last update publish date: 2026-04-29 12:01:19

初めて見たときから、ずっと彼のことが好きだった。高い鼻梁、切れ長の美しい目、程よく引き締まった身体。その全てが私を夢中にさせた。

早くあの人と一緒になりたい。彼のことを見るたびに、そのような思いばかりが募っていく。

だけど、彼は一般庶民である自分にはとても手の届かない人だった。でもそんな理由で諦めるような私ではない。

――彼に近付くため、私は周囲にいる者たちを全て利用することにした。

「……さん!お母さん!」

「……ッ!」

リビングにいた沙織は百合子の声で我に返った。どうやら考え事をしていて、彼女が傍に来たことにすら気付かなかったようだ。

沙織は虚ろな目で百合子を視界に入れた。百合子は久々に母親の目に映ったことに小さな喜びを感じた。

「……百合子」

「お母さん……」

沙織はしばしの間、じっと娘を見つめていた。湊斗に似ているところが何一つない。彼女はそのことを感じ、すっかり興味を失ったのか何も言わずに顔を背けた。いくらお腹を痛めて産んだ子であろうと、彼に似ていないのなら何の意味もない。

百合子は母親の沙織似だった。自分に似ていてよかったとは思うが、それだけだ。

「……」

百合子はショッ
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Comments (2)
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aoi
で、沙織の子供達は湊斗の子なの?? 湊斗なら騙されそう…
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mami
1話が短くなりましたの?
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