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第206話

Author: みそ煮
last update publish date: 2026-06-08 14:49:19

一通り挨拶を終えた瀬奈は、誠也と共に静香の家へと戻った。ちょうど彼女の夫は出張中で家にはいなかった。

「姉さん、里亜を預かってくれてありがとう」

「気にしないで、今はぐっすり寝ているわ。しばらくは起こさない方が良さそうね」

瀬奈は誠也と共に家に上がった。常に後ろをついて離れない誠也を見た静香が、からかうように笑いながら言った。

「誠也君はまるで瀬奈のボディーガードみたいね」

「ええ、今日はそのつもりでここに来ました」

「……どういうこと?」

真剣な彼の表情に、静香はきょとんと首をかしげた。彼女は瀬奈の置かれている状況を何も知らなかった。そのような反応になるのも当然だろう。

「じ、実はね……話すと長いんだけど……」

瀬奈は場所を移し、リビングで静香に事の顛末を説明した。

「嶋田沙織……聞いたことがあるわ」

「姉さん、沙織と知り合いだったの?」

「知り合いってほどでもないんだけど……」

姉の静香と沙織に接点があったとは驚きだ。男の前でのみ猫を被る沙織は、静香が最も嫌いそうなタイプなのに。

静香は大昔のことを思い出すように、ゆっくりと語り始めた。

「――彼女、たしか昔夜の街の女帝と呼ばれて
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