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第5章

Author: 雲月
飛行機が離陸すると、私はスマホを機内モードに切り替えた。

空港の待合ロビーにいる間に、拓海、柚葉、健太、航平の四人を全員ブロックし、長年参加していたグループチャットからも退会していた。あのグループに残っているのはもう四人だけ。

きっとすぐに気づくだろう。だがその頃には私はもう、新しい街へと向かっていた。

空港の出口では志保が待っていてくれた。スーツケースが一つしかないことに気づくと、彼女は私のパソコンバッグを受け取りながら尋ねた。

「ほかの荷物は?」

「とりあえず置いてきた」

志保はちらりと私を見たけれど、それ以上は聞かなかった。

「会社が短期滞在用のマンションを用意してくれてるよ。オフィスからも近いし、こっちの生活に慣れてから、ゆっくり自分の部屋を探せばいいから」

私はうなずいた。

車が走り出すと、私は窓ガラスに額をもたせかけた。この街も前に住んでいた街と大して変わらない。

交差点では相変わらず渋滞が起きるし、夕方になれば空も少しずつ暗くなっていく。

それでも、もうあの家に急いで帰る必要はないのだと思うと、不思議な気分だった。

あの部屋はもともと拓海が借りたも
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    半年後、私が担当していたプロジェクトが正式に始動した。会議ではクライアントから名指しで高く評価され、会社の責任者からも新しいプロジェクトチームを正式に任されることになった。会議が終わると、志保が一枚の書類を差し出してきた。「おめでとうございます、伊藤チーフ!」私は書類を受け取り、思わず笑ってしまった。「そんなにかしこまった呼び方しないでよ」「ダメダメ。今や会社の重要プロジェクトを任される人なんだから」その夜、プロジェクトチームのみんなで食事に出かけた。美咲は事前に私のアレルギーや苦手なものを確認してくれていて、テーブルには私の好きなものばかりが用意されていた。誰かが写真を撮ろうと言い出したとき、私は無意識に端へ寄ろうとした。すると美咲が私の腕をつかんだ。「菜月さんは真ん中ですよ!」私はスマホの画面に映るみんなを見つめ、それから中央へと移動した。シャッターが切られた瞬間、私はみんなの真ん中に立っていた。全員がきちんとカメラを見ていた。家に帰ると、志保からプロジェクトの祝賀会で撮った写真が送られてきた。【この写真、SNSに載せてもいい?】私は少し考えてから返信した。【うん、載せていいよ】写真が投稿されてからも、私はしばらくスマホを開かなかった。その後、共通の同級生から、柚葉が以前の会社を辞め、別の街で働き始めたと聞いた。健太と航平はたまに会っているらしいけれど、拓海を誘うことはなくなったという。拓海はあの部屋を引き払っていた。退去の立ち会いに来た大家さんは、部屋の隅に置かれたミントの鉢植えを見て、持っていかなくていいのかと尋ねたそうだ。拓海はしばらくそれを見つめていたけれど、最後には首を横に振った。ミントの鉢植えは、そのまま窓辺に残された。あの四人のグループチャットはまだ残っていた。グループ名は一度も変更されず、アイコンも私が去る前に撮った集合写真のままだった。けれど、次の集まりについて話す人は、もう誰もいなかった。それからずいぶん経った頃、柚葉がグループを退会した。数日後には健太も抜けた。最後に航平が一言だけメッセージを残した。【みんな、そろそろ前に進もうぜ】そして航平もグループを去った。残されたのは拓海一人だけだった。拓海は誰もいなくなったチャット画面を見つめながら、

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  • 五人の輪に、私の居場所はなかった   第8章

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