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第91話

Author: 大落
個室の中は重い空気になっていた。

未央は深呼吸をして、無理やり自分の気持ちを落ち着かせ、声を低くして尋ねた。

「だったら、さっき言っていた一番利益を受ける人とはどういう意味ですか?どうしてまたわざわざ有馬航を殺す必要があったんです?」

一つ目の質問には宏太はすぐに答えた。

彼は目を細め、少し体を後ろにもたれた。「それは考えるまでもなく、すぐ分かることでは?白鳥グループが倒産し、一体誰がその市場を乗っ取ることができる?」

未央はピタリと動きを止めた。ある話の中の、とある名前が頭の中に浮かんできた。

新興製薬。

宏太のあの低ボイスがまた聞こえて来た。

「当時、白鳥グループが倒産した後、俺は我が江川薬品こそが市場を独占できるもんだと思っていた。それが、あの有馬の野郎、他にもしっぽを振りまいていやがったんだ」

ここまで言うと、宏太はぎりぎりと悔しそうに歯を噛みしめていた。

「奴はまず、偽の薬を使って白鳥グループを危機に陥れた後、江川薬品にやって来た。そして一年も経たずに、うちの技術と人材を引き連れて新興製薬に鞍替えしやがったのさ」

未央は唇をぎゅっと結び、何も言わなかった
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