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第15話

Penulis: 青月
オリヴァーは、フィリップス家の二匹の猫にすっかり夢中になり、毎日飽きもせず猫たちと遊ぶことに没頭していた。

私はリビングのソファに座り、オリヴァーの無邪気に楽しそうな様子を見て、少しだけ安堵していた。

新しい環境に、すぐに馴染めないのではないかと心配していたけれど、幸いなことに、カイルも二匹の猫も、とても穏やかで付き合いやすかった。

カイルが、そっと私の隣に腰を下ろし、感慨深げに言った。

「オリヴァーは、本当に猫が好きなんだな」

「ええ。でも、あちらにいた時は……彼が猫を飼うのを許してくれなかったの」

目を伏せると、またボルトン家での息苦しい日々を思い出してしまう。

私は昔から小動物が好きで、いつか自分のペットを飼うのが夢だった。

だが、エドウィンは決してそれを許さなかった。

最初は、猫の毛や犬の毛にアレルギーがあると言い訳していた。だから毛のない小動物を飼おうと提案したけれど、それでも彼は頑として聞き入れなかった。

後になって、その理由が分かった。ハンナが、ああいう動物を嫌っていたからだ。

彼女は「汚らわしい」と動物を毛嫌いし、当然、自分が親しくするエドウィンにもペットを飼うことなど許さなかった。

カイルは、私の表情が強張ったのを見て、努めて明るい口調で話題を変えた。

「十二年も会ってなかったが、君は昔とあまり変わっていない気がする」

その言葉に、十二年前の中学時代を思い出さずにはいられなかった。

当時、私たちは同じクラスで、半ば幼馴染のような関係だった。家が近かったこともあり、いつも一緒に登下校していた。

「中学の時の生物の授業、覚えてるか?

僕たちのクラスはトカゲの世話係だった。君が餌をあげすぎて、あの子は三日間動かなくなってな。てっきり死んだと思われて、ゴミ箱に捨てられそうになった」

その話を聞いて、私も思わず吹き出してしまった。

「私、そんな馬鹿なことをしたのね」

「それから、学校の駐車場で、君が足を引きずってる野良犬を拾った時もあった」

カイルはそこで少し言葉を切り、何かをためらうようにしてから、そっと口を開いた。

「『家に連れて帰って足を治療する』って言い張って聞かなかったのに、途中でその犬が何かの拍子に暴れ出して、君の手の甲に血が出るほど噛みついた」

その傷痕は、実は今もまだ残っている。浅い線が、親指と人
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