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第872話

Author: おやき
その後、司はずっと考えていた。どうして翔は一度も自分に会いに来なかったのだろうかと。

おそらく、「嫌われるのが怖かったから」だろう。

母親に嫌われ続けていた彼は、大好きな兄にも嫌われてしまうのではないかと、底知れぬ恐怖を抱いていたのだ。彼の中で兄の存在があまりにも大きすぎたため、逆においそれと近づくことができなくなってしまったのだ。

「あいつが死んでからの最初の二年間、俺はずっと『もしも』のことばかり考えていた。もし俺がもっと早くあいつの心のサインに気づいていれば。もし俺がもっと早くあいつを導いてやれていれば、あいつはあんな道を選ぶことはなかったはずだって」

清華は司の腰を強く抱きしめた。

「私も『もしも』を考えたわ。もし私があの子をもっと気にかけていれば。もしあの時、私があの子を追いついていれば、あの子はあんな事件に巻き込まれなかったはずだって」

しかし、この世に「もしも」など存在しない。現実は、翔が死んだということだけだ。あんなにも悲惨な最期を遂げたということだけだ。

「実は一時期、俺は自分がおかしくなったんじゃないかと思うことがあった。あの倉庫で翔の遺体を見た瞬間の
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Comments (2)
goodnovel comment avatar
中村 由美
家付きでないと結婚しないって言う人と結婚しても酷い結果にしかならないのにね。 翔⋯悲しいよう。全部の星にお兄ちゃんと名付ける可愛い翔⋯航が天文物理学を学びたい事が少し救いだ。 順子に既視感が⋯高遠家の別荘住み着きの件みたい。
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anuenue
もう セキュリティ頑丈な家にしてみても良いのかも。勝手に入って来れず 景色を損なわない壁。 鍵も順子の使ってたりするから 全て高級難関鍵に変えて... 順子〜バチあたれ
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