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第738話

Author: クレヨンまるこ
千暁は咲夜の手を握った。

そして雅紀を見ながら、落ち着いた声で言った。「お義父さん、大丈夫ですよ。俺と咲夜にはまだ手元に金がありますし、お義父さんの財産がなくなっても、生活に困るわけじゃありません」

雅紀があれほど簡単に怪しい資産運用の話を信じてしまったのも、もとはといえば咲夜と千暁のことを心配していたからだ。

だからこそ千暁は、雅紀の気持ちを汲んで慰めた。

金だけの問題なら、そこまで大したことではない。

咲夜も隣から頷いた。「千暁の言うとおりだよ。私たち、まだ十分お金はあるから」

だが二人がそう言えば言うほど、雅紀の胸には申し訳なさが募っていった。

とはいえ、このまま何も言わなければ、咲夜も千暁も安心できないだろうということは分かっている。

二人に見つめられ、雅紀は覚悟を決めたように口を開いた。「全部だ……今住んでるこの家以外は、全部つぎ込んでしまった」

つまり、残っているのは今暮らしているこの家だけで、それ以外の財産はすべて失ってしまったということだった。

真奈美は涙声で言った。「せっかく咲夜のために貯めてた結婚資金まで、全部なくなっちゃったのよ。あなたって人は
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