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第11話

مؤلف: Chloe Laurent
珠莉視点

帰り道のあいだじゅう、私は陽菜の話に耳を傾けていた。

粘土で作った馬のこと。大翔くんのこと。それから、新しいお弁当箱を買ってもらったのに、おかずが昨日の残り物ばかりなのは納得できないと、ママに抗議するつもりらしい結衣ちゃんのこと。

私は一言一言に耳を傾けようとした。40分の道のりのあいだ、あの会議室の記憶に引きずり込まれないように、精いっぱい。

たいていは失敗した。でも、努力はした。

その夜、私は夕食を終え、お風呂を済ませ、今読んでいる本を2章分読み聞かせ、寝る前に水を何杯飲んでいいかでひと悶着あった。

そのすべてが終わり、陽菜がようやく静かになって、呼吸がゆっくりと規則正しくなった頃、私はキッチンのテーブルへ向かった。

紙とペンを取り、いちばん上にこう書いた。

【必要なもの】

そして、それをじっと見つめたまま座っていた。

まず、弁護士が必要だ。それは明らかだった。和也がすでに弁護士へ相談しているなら、私だって専門家の助けもなく、法的な知識もないまま、これから起こることに立ち向かうわけにはいかない。

駅前に、法テラスの無料法律相談窓口がある。何十回もその
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    珠莉視点そのとき私は、怒り狂っていた。キッチンのテーブルに座り、家賃が全額支払われたことを示す明細を握りしめながら、自分の中に湧き上がる感覚に戸惑っていた。あまりにも長く背負い続けてきたせいで、自分でも気づかないうちに全身にのしかかっていた重荷が、ふっと軽くなるような感覚。48万円。6か月分。これから半年間は、月末の支払いに頭を悩ませずに済む。陽菜のお弁当の食材を買う前に、いちいち口座の残高を確認しなくていい。歯医者代と日用品代のどちらを優先するか、いちいち悩まなくていい。その明細を、部屋の向こうへ叩きつけてやりたかった。でも、私は動かずに座っていた。「……これで、私たちの関係が変わるわけじゃないから」私はあえて落ち着いた声で言った。冷たく突き放すのではなく、ただはっきりと。「わかってる」「あなたが家賃を払ったからって、過去のことについての私の考えが変わるわけじゃない」「理解してる」「はっきり言っておくわね。これは何かの始まりじゃない。私を金で手なずけようとしても無駄よ」「最初に言ったときから聞こえてる」反論も、言い訳もなかった。ただ、私の冷たい言葉をすべて黙って受け止める和也が、電話の向こうにいた。「見返りを期待してるわけじゃない。そういう取引じゃないんだ」私は、テーブルの上の明細を見つめた。【支払い済み】。その文字は黒く、はっきりと、疑いようもなく印字されていた。3週間前のことを思い出した。ATMの前で立ち尽くし、画面に表示された数字をじっと見つめていた、あの日。頭の中で何度計算し直しても、今月もまた足りないという事実は変わらなかった。帰り道のことを思い出した。陽菜のために夕食を作り、宿題を見て、そのすべてを悟られないように貼りつけていた作り笑いのこと。彼女はまだ6歳で、こんな重荷を背負うべきじゃないから。ある夜、彼女が「ママ、夜、寂しくない?」と尋ねてきたことも思い出した。そして、彼女が描いたあの絵。漆黒の目をした背の高い男の人がいて、彼女はそれを「私の家族」と呼んだけれど、その人の名前すら知らなかった。「あの子、あの公園が大好きなの」私はようやく口を開いた。短い沈黙。電話の向こうで、彼がかすかに身じろぎする音がした。まるで、壊れ物をずっと慎重に抱え

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