ログイン第二話あだ名
入学前説明会から三か月、話す訓練をしたし昔より多少は話せるようになった。 まあ元がマイナスだから訓練してもゼロに近くなっただけ、もっと頑張らないとなぁ。 入学式で自分の夢や目標を全校生徒の前で話すというのがあったが、噛みすぎたのと校長先生の話が長すぎて足が痺れて倒れてしまった。クラスメイトから式の時いっぱい噛んだ人、先生の話が長すぎて倒れた人などの呼ばれ方、あだ名?っていうのかな。それと今も冒険者として活動してはいるんだけど名前を覚えられるようになった……訳じゃあないんだよね。でも、あだ名みたいなのだったらついた。迷子や迷いペット捜索の依頼ばかりしてたから"迷子センター"らしい。なんかすごく安直な気がする。"迷いし者を導く者"みたいなあだ名だったらもっとかっこよくてよかったのに!でも、まあ覚えられないよりかは良いよね。仕事も来るから助かるし!でも、本当は冒険者が必要とされない平和な世界が一番理想的なんだけどなぁ。まあ冒険者がなんでも屋みたいな仕事だから平和でも必要とはされるか。それでも戦う系の依頼はなくなって欲しいな。 今、最近やっている依頼よりもっとお金になる依頼はある。けど、まだDランクなのもあって困ってる人をほっとけないし、討伐依頼もやりたいけど私そこまで強くないからなぁ。 捜索以外の依頼もやってはいるよ。例えば、依頼人の家の掃除、洗濯、依頼人が帰ってくるまでの子供のお世話、町内会の出し物の売り子、人手不足のお店の手伝いや店番、依頼人の借金の返済に、病気の人のために私の臓器を移植したり、初級水魔法で困っている人に水をあげたり、回復魔法で困っている人を治したり……などなど、 あれ?最後の方依頼じゃないな。 それと私、今初級魔法しか使えないんだよね。 でも使えることに感謝しなきゃ。 水魔法使えるから水道代抑えれるし、 火魔法でガス代も抑えれる。それに風魔法で早く乾かせるからドライヤー使わないですむ。 まあ今のレベルじゃあ大怪我は治せないけど、回復魔法で料理中に手を怪我しても治せるからバイキンは入りにくい。 それから光魔法で電気代を少しは抑えられる。 闇魔法の中に強制睡眠があって自分や他人が眠れない時にも使えるから早く眠れて色々便利。 あと臓器を依頼人に移植した話だけど、病気は治せなかった。けど、私の臓器はなんか自分の細胞を使って直せるよ、みたいな事を医者に言われた。その時、私は思ったことがあるその技術使って病気治したらいいんじゃない?って。 ……あれ?ちょっと待って。困っている依頼人のためとはいえ他人の借金返してるから家の借金が一向に減らないじゃ…… というか今、借金増えてない? 分身出来たら倍以上稼げるのになぁ。 パーティー組めば少し難しくて稼げる依頼も受けれるよね、まあパーティーに誘うまでが難しいんだけど…… でも、稼ぐのが大事じゃなくて難しい依頼を受けれるってことは、その依頼人を助けれる可能性が高くなるから良いことは多いよね!多分…… 学園での課題で一定数の依頼を解決しないといけないっていうのあったし。 しかも何個かパーティーで受けないといけない。好きな人とパーティー組んで良いよって先生言うけど、私いつも余るんだよね。 最終的にどこかに入らないといけないから私を入れてくれるパーティーになんか申し訳ない。 って私ぼっちなんじゃ……まあ良いか一人の時間を自由に使えるし。 でも、課題やるために一時的に入れてもらおう。 考え事ばかりだなぁ、私。 せめて一歩踏み出そう。そう!まずは一歩頑張らないと!最終話私たちは騙されない魔龍王ヴォルフガングを討伐した私たちは王都に帰還した。王都にて私たちは宿を取った。部屋は当然ジャンケンで決めることになった。その結果私とスミカが同室になった。「ねえ、エル……私のこと愛してるって言ってくれたでしょ、夢みたいなんだけど本当? もし私がチューとかしたいって言ったらしてくれる? やっ、やっぱりなんでもない」チュッ「私、本当にスミカを愛してるんだよ、疑わないでほしいな。証明するためなら…………だってするよ」「きょ、今日は恥ずかしいからまた後日お願いします」「なんで敬語なの?」「「あはははは」」「ルミエルたち楽しそうですね」「ミリア今は俺だけを見ろ」「そそそそ、それはまた今度で」「ミリアがそういうなら」翌日私たちは王より勲章を授与された。式典が終わりみんなと別れを告げたことで戦いが終わったことを思い知らされる。「ねえ、戦いが終わったということはみんな別々の道を歩くわけだよね、元に戻るだけっていうのは分かるんだけど、やっぱり寂しい」「大丈夫だよエル、私たちはずっと一緒だよ。それに別々って言ってもまた会えるよ!!」「そうだぞ。それに元に戻るだけってそんなわけないだろ、そもそもルミエルは何を使ってヴォルフガングに勝ったんだよ」「みんなの想いとか、絆とか……!!」「だろ、ルミエルと俺たちには絆があるんだからよ、それを無かったことには誰にも出来ねえよ」「ロッテの言う通りですよ……」ミリアが話している最中にエリエルが叫びながら走ってきた、ルーマンを連れて。「四人とも実験体になって~!!」「エリー、お前何言ってんだよ!!」エリエルが言ったのは同性同士でも子供が作れるようにするための実験に付き合ってくれというものだった。私たちが了承するとエリエルは他の人にも頼むと叫んだ。「四人のあとはシノンとサジにも頼むから、それじゃあね~!!」それから私とスミカは夏休みが終わり、学園に通いながら私、スミカ、それにミリアとシャルロッテの四人で様々な依頼を受けながらエリエルの実験に付き合った。三年後学園を卒業し、私とスミカは両家に挨拶を済ませ結婚した。そしてその一年後エリエルの実験の結果私とスミカに一人の子供が出来た。子供には私とスミカから名前をとりエルーカと名付けた。子供が出来たと知らせた時のお父様た
第九十九話最終決戦その三魔物を倒せたけど、私の今の疲労した状態で、ヴォルフガングを倒せるのかな……ううん、倒せるかじゃない、倒すんだ!みんなの頑張りを無駄にしないためにも、何より……昔みたいにお祖母様と些細なことでもいいから話したい。「あのさ、ミリア……封印の壺のことでテシウスから何か聞いてないの?」「何かとは? ……もしかして、聞いてきましょうか?」「いやいいの、私が自分で聞くから」私は最悪の場合封印の壺にヴォルフガングだけ封印出来ないかと考えた。「へぇ、俺だけ封印しようとは面白いことを考える」「今すぐ避けろルミエル!!」「そう焦るなよお前ら」ヴォルフガングはアリス、ルイ、グレイの攻撃を受け止めた。転移の腕輪での転移は成功したみたいだけど、以前会った時と雰囲気がまるで違う。「ルミエル、お前に一つ教えてやる。お前のおばあちゃんの最期の願いで自らここに来てやったんだ」「エル、耳を貸しちゃダメ!!」「私は大丈夫だよスミカ、ありがとう」私は確実に奥義を当てられるように準備しておかないと。アリスたちの話の通りならヴォルフガングを孤立させるほど強くなってしまう。そして弱点が絆や愛であり、そのための絆と愛を使った奥義だ。「やはり一人が一番力が発揮出来て楽だ。これほどの力が出せるのだから」「さて始めるか……シノン、お前の新しい技を使え!!」「このために覚えましたからね、お任せください」シノンが覚えたのは洗脳だ。だが、自らより強い者には通じない。その洗脳でゾーマが操る魔物や死人に一時的にヴォルフガングに絆を感じさせ単純だが確実な方法で弱体化させる。「その程度の攻撃で俺が倒せるわけがないだろう。お前らの力はそんなものか」「私とルミエルで皆さんに支援魔法を使います!!」スミカたちの武器には再生封じの毒を塗ってある。少しずつでもダメージを与え続ける。この戦いには負けるわけにはいかない、みんなで楽しく話す明日を絶対に迎えるために。弱体化が充分に効いたのは、支援魔法を使い始めた約十分後だった。「なぜだ、あれだけ殺したというのに力が充分に出ないだと。お前たち何かやったな」「はぁ、はぁ、弱体化が効いても相変わらずなんという強さですか」「前より強いな、それでこそ魔王だ」「…………前回封印せずに殺しておけばこうはならなかった」「そ
第九十八話最終決戦その二「おいノアとやら、あの魔力の中心にヴォルフガングがいるって本気で思ってるのか」「そう思ってるから向かってるんじゃん」「ノラとやら姉妹なら止めてくれ」「止めなくてもいい」「本当にお前らなんなんだ!! あぁもうめんどくさいこと押し付けやがって!!」私とノアはヴォルフガングがいることが分かり一番魔力の濃い場所を目指している。「お姉ちゃんたち、何チンタラやってんだよ。全ての元凶がいんだよ……アイツさえいなけりゃ兄さんが殺されることはなかったんだよ」「落ち着けツバキ、ヴォルフガングを殺したいのは分かるがそう焦るな」「ツバキちゃん、ヴォルフガングを見つけているから私たちは走ってるんだよ」見つけた理由は私たち分裂体が、三体も殺されたからなんだけどね。「だったらとっとと言えや」「何度も言っているだろ、イライラしたからって口を悪くするなって」「そういや兄さんを操ったアイツらは今どうなったんだよ」「また無視か……それ結構堪えるんだぞ」私たちは襲ってくる魔物たちを即座に地に落とし、話しながら走っている。「もうガンちゃんが毒の排除をすぐに選ばず支部を潰してるから見つかっちゃったよ(今すぐ切り捨てよう、可燃物)我慢ならんから言うけどガンちゃん本当に邪魔だから、私から離れてくれ、一緒にいてももうメリットが何一つない」私たちが見たのは、ヴォルフガングと女が分離し二つになろうとする瞬間だった。「面白いじゃん、ガンちゃん」だが、それは失敗した。「お前みたいなやつがどれだけいたと思っている、対策をしないわけがないだろ。お前は俺に喰われて永遠に眠っておけ。さて邪魔者もいなくなったことだ、存分に楽しもうではないか……誰から俺を楽しませてくれるんだ? そうそう、確か転移の腕輪だったな、これは……これを使って転移でもさせるつもりだった訳だろミドラよ、聞いておるのだろう。まあ良いこの辺りは魔物共にでも任せて本命に向かうとするか」「そう簡単に逃すわけねぇだろ!!」「待てツバキ突っ込むな!!」「邪魔をするな小娘……なっ、身体が……」「ルミエルを……私が、愛するんだ……から、"転移"」「喰われてもなお意識があるのはお前が初めてだ。……最期のお前の願い叶えてやろう」シュン「おい、アイツはどこに消えた、とっとと教えろ!!」「あの腕輪を使って
第九十七話最終決戦その一「久しぶりだなシノン、貴様がここに居るということはボスに楯突いたってことでいいんだな?」「そういうことで構いません。というか私はボスより組織をクビになっていることはご存知でしょう?」「当然知っているに決まっているだろ」「まあ貴方のことですから私たちがなんと言おうと殺しにくるのでしょう?」「当然だろ。たとえ貴様がクビだろうが自らの意思で辞めたんだろうがボスを裏切ったことに変わりないのだからな!」「本当貴方は極端ですね。一つお聞きしますが、貴方の他にはどなたが生き残っているのですか?」「今から死ぬ貴様に話したところで何もないだろうが、冥土の土産だ、よく聞け! まずは……」グチャバタン「もう、敵に話したら駄目でしょ。ハロー、シノンちゃん幹部会議以来だね。ウチのバカはおしゃべりでごめんね。それと聞けなくて残念だったね」「殺す必要はなかったはずです。なぜ……とは言いません。敵に情報を伝える行為は裏切りも同然、粛清されてもおかしくありませんから」「嘘ついたね。本当はなんで僕が殺したのか問いたいんでしょ、分かっちゃうんだな〜僕にはさ」「でしたら、この情報が嘘かどうかも分かりますか?」「そんなの分かるに決まってるじゃん、僕を誰だと思ってんの? 僕はインジェンス・アムジィス様だぞ、僕の前では全ての嘘は無意味になるんだ。ホラホラ話してみろよシノンちゃん」「それでは話しますね。コホン、ボスは自らの部下を殺すつもりという情報を手に入れましてね。さあ、自慢の能力で見抜いてください」「ふんっ、こんなの能力使わなくても嘘って分かるね。僕の尊敬するボスが裏切ってもない僕達を殺す理由がないだろ。まあ能力で見抜けっていうなら仕方ないね。……違う、こんなの嘘だ嘘に決まってる……ボスが僕達を、そうか今日は調子が悪いのかきっとそうに違いない」「インジェンス副隊長、おそらくシノン隊長の仰っていることは事実かと思われます」「黙れ!! 僕はボスに聞くまで信じないからな」「申し訳ありませんシノン隊長ウチの副隊長が失礼な態度を……」「貴様は黙れ。おい、シノンちゃん、畜生どもの大群が来ているぞ。とっとと指示を出せ」「あの、インジェンスさんは味方なのですか、敵なのですか?」「敵に決まっているだろ!!」「副隊長曰く『魔物が大量にきたから今は休戦に決まっ
第九十六話最終決戦前会議私たちはミドラ族長と共に魔龍王ヴォルフガングを討伐するための作戦会議を行うことになった。「これより作戦会議を行う。まずヴォルフガングは現在王都に向かっている。毒のことに感づいて行動している前提で話を進める。エリエルたち研究班をジンたちと騎士団に護衛させてある、そこにシノンたちが集めた裏社会の人間を王都に着き次第アガルタの異空間都市(ルパラディシュタット)から出す。その中から上位二十人を研究班の護衛として向かわせる。シノンは全体の指揮を頼む。サジとヒョウは研究班の護衛だ」「俺達だって兄貴と一緒がいい!!」「そこも考慮している。アカネとヨシカゲは王都の住人の護衛を任せる」「「任せてください!!」」「ノア、ノラは分裂をして王都を含めた各都市の護衛兼索敵を任せる、龍谷峠のやつらにも行かせてある、協力してくれ。そしてヴォルフガングを見つけ次第転移の腕輪で赤霊荒野(せきれいこうや)に飛んでくれ。シャルロッテ、ミリア、ファジリス、テシウスはそこを強襲する。ルミエルとスミカが奥義の準備中は俺とアカネ、グレイ、ルイで二人を護る」「あの〜私たちは?」「リリー、ノコノコ、クリボーはこの壺を護ってほしい。この壺はルミエルたちが失敗したときのための保険の封印の壺だ」「せっ、責任重大ですね」「安心しろよリリー、オレたちなら絶対出来る!」「そうですよリリーさん。私たちなら出来ますよ」「ですね、私たち三人揃えばどんなことでも出来る……そんな気にさえなれます!」「全員に転移の腕輪を渡しておく。それじゃあ作戦開始だ!!」私たちは渡された転移の腕輪というもので各々の作戦場所に転移した。「相変わらず変わってねぇなここも」「そんなことありませんよ、ほら以前にはなかった木があるでしょ」「…………グレイはバカだから気づかなかったんだよきっと」「バカとは何だよバカとは!!」緊張感がないのは駄目なんだろうけど、気持ち的に軽くなるって思っちゃう私がいる。「エル……本当に大丈夫かな? 不安になってくるんだけど」「私も不安だけどアリスたちが前にヴォルフガングを倒してるんだから大丈夫だよ……多分」「おいそこ聞こえてんぞ!! つーか、いつもどおりが一番なんだよ。変に気負うな、気負ったところで結果は変わりゃしないんだからよ。だからいつもどおりふざけてんだよ」
第九十五話魔王討伐の奥義ファジリスの素体を取りにエデンの園本部へファジリスと私は向かった。「気をつけて進めよ、ルミエル。いつボスと遭遇するか分からねぇんだから」「ドジ踏まないよう気をつけるよ」なんだか、腕輪から小さな光の粒が見えるけど、気のせいかな?「止まれルミエル、誰か来る」腕輪から出た光の粒は動き始めた。「なんですかこの光の粒は」この声はミリアだ!!その後姿が見えたのはミリアとテシウスだった。「テシウス無事で良かった…………まあ信じていたがな」「心配させてすまないなファジー。(ルミエルに何があった。魔力量が尋常じゃなく増えている……これなら、あの技も使える)」「テシウス……母さんが腕輪を託して死んだ」「そう……か、ならルミエルには教えなければならないな」「今のルミエルなら使えるはずだ。私が保証する」「ルミエル、この後ヴォルフガングを倒す技を教える。それまでに相方を決めておけ」「相方ってどういうこと?」「この技が仲間の絆と一人の愛があって初めて使える技だからだ」「テシウスはなんでヴォルフガングを倒す技を知ってるのに使わなかったの」「使えなかったんだ、俺にもファジーにも」もしかして龍国峠でのミドラ族長の試練が恋愛関係だったのって……。私がそう考えていると族長の声が聞こえてきた。「それも当然あるが、ただ単に恋愛話が好きだった割合の方が大きい。それと皆、コロンドの森に集まってくれ。作戦を立てる」「ルミエル、道中でやり方を教える。合流するまでに相手を決めておけ」「……もう決まってるから安心して」そしてルーマンとエリエル以外の私たちは合流した。「「無事で良かったです兄貴〜!!」」「お前たちもなアカネ、ヨシカゲ……本当に無事で良かった」「ファジリスさん、テシウスさん貴方達がボスを裏切るとは意外でしたね」「私は副隊長としてファジリス様に従っているだけですので」「今更猫被る必要ないだろ」「それはそうですね。……言っておくけど、私がファジーに従ってるのは本当だからな。それにボスを倒すなら奥義的なやつが必要だろ。私とファジーはそれを教えられるからな」「シノンさん、信用していいんすか?」「ファジリスさんがここに居ることが信用する理由には充分ですよサジ」「そうっすか。なら俺はシノンを信じるっす」「ケーキ美味しいですね