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第177話

Author: おミカン
絵里はこの三日間、気分が落ち込んでいて何もする気が起きず、適当に相槌を打って電話を切った。

三回目の着信があった時、画面の表示も見ずに電話に出た。

電話の向こうから、和也の低く、どこか楽しげな声が聞こえてきた。

「おめでとう。脚本が大好評らしいな。これでお前も有名人だ」

その声を聞いた瞬間、絵里は目を丸くし、一気に目が覚めたような気がした。

さっき確認しなかったのがいけなかった。知らない番号からの着信になど、出るべきではなかったのだ。

「くだらないことを言うために電話してきたの?なら、もう切るわ」

絵里は彼と話す気など微塵もなく、通話を切ろうとした。

「待ってくれ、絵里。伝えておきたいことがあるんだ」

和也は彼女を引き止め、信じてもらえないと焦ったのか、早口で付け加えた。

「裕也に関することだ」

絵里の手が止まり、形の良い眉がわずかにひそめられる。

「また何を企んでるの?」

和也は、彼女がやはり裕也のことを特別に気にしているのだと察し、顔を曇らせ、すぐに低い声で言った。

「お前と裕也が今どんな関係かは知らないが、一つだけ忠告しておく。絶対に彼に騙されるなよ。
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貴代惠
今こそ裕也の心にある女性とそれを渡す筈だった人を聴きなさいな
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