LOGIN「……ああ。抱いてくれと懇願される事はままあるが、そんなに喜ばれるのは初めてだな」
「そうなの? オズワルドとするの気持ち良いのに」
けれどそれは私の身体がすっかり開発済みだからなのかもしれない。そう思い直して笑顔をオズワルドに向けそこで別れたが、やっぱりオズワルドは何とも言えない顔をしていた。
お風呂から出ると、オズワルドはちゃんと待ってくれていた。やっぱり優しい人だと思っていたのだが——。
「お前の事だ。放って帰ったら男湯に入って皆の精液を搾り取った挙げ句、また飯が食えないなどと言い出しかねないからな」
「そんな、人を痴女みたいに……」
「違うのか?」
「違うわよ! 失礼ね!」
私の反応にオズワルドは少しだけ口の端を上げると、二人で天幕に戻った。すると、そこには既に2人分の食事が用意してある。
「2人分?」
「ああ。お前の分だ。食べる所を監視しておかないとな。全く、面倒な女だ」
「酷くない?」
こうして
「……ああ。抱いてくれと懇願される事はままあるが、そんなに喜ばれるのは初めてだな」「そうなの? オズワルドとするの気持ち良いのに」 けれどそれは私の身体がすっかり開発済みだからなのかもしれない。そう思い直して笑顔をオズワルドに向けそこで別れたが、やっぱりオズワルドは何とも言えない顔をしていた。 お風呂から出ると、オズワルドはちゃんと待ってくれていた。やっぱり優しい人だと思っていたのだが——。「お前の事だ。放って帰ったら男湯に入って皆の精液を搾り取った挙げ句、また飯が食えないなどと言い出しかねないからな」「そんな、人を痴女みたいに……」「違うのか?」「違うわよ! 失礼ね!」 私の反応にオズワルドは少しだけ口の端を上げると、二人で天幕に戻った。すると、そこには既に2人分の食事が用意してある。「2人分?」「ああ。お前の分だ。食べる所を監視しておかないとな。全く、面倒な女だ」「酷くない?」 こうして二人で食事をするのは初めての事だ。うっかり忘れそうになるが、そもそも王様と一緒に食事などしても良いのだろうか? そう思いつつ私もお腹は減っている。無言で、というか夢中で食べていると、正面からオズワルドの笑い声が聞こえてきた。 何事かと顔を上げると、オズワルドはおかしそうに口元に手を当てて肩を震わせている。「な、なに?」「いや、美味そうに食うなと思っただけだ。あとどうして食べ方までそんな、いちいちいやらしいんだ?」「は?」「それは誘ってるのか?」「誘ってるって……大体いっつも誘ってるけど」「……そうだったな。では今後お前と食事をする機会があれば、俺は襲いかからないよう気をつけなければな」「襲いかかっても良いのに」「馬鹿言うな。ところで聞きたいんだが」「うん?」「どうして救護テントを抜け出したんだ?」 オズワルドの質問に私は間髪入れずにさくらんぼを食べながら答えた。「戦
それからすぐに味方陣営に戻ると、アーノルドとセルクに断りを入れてすぐさま野営地に戻った。 するとグレイが慌てた様子で駆け寄ってきて、深々と頭を下げてくる。「あいつが逃げたか」「は、はい!」 やはりあれはダリアだったのだ。「それで、どうして逃げられたんだ?」 俺はグレイを低い声で問い詰めた。聞けばダリアは仮病を使って救護テントに運び込まれ、皆の一瞬の隙をついて逃げ出したようだった。「やはりスパイだったか……」 ぽつりと呟くと、グレイはさらに困惑したような顔をしている。「ん? なんだ?」「いえ、それがその、一瞬居なくなったんですが、すぐにまた戻ってきていまして……今は救護テントで狸寝入りしています……」「……は?」 スパイだったとして何故戻るのだ? 何かを仲間に渡しにいったとかか? どちらにしても一度居なくなった事は既に皆にバレているので、戻るのはあまりにも愚策だ。 色んな疑問が脳裏を過るが、ここで考えていても仕方がない。 俺は首を傾げながらも救護テントに向かった。一番奥の寝台だと聞いていたので言われた通りカーテンを開けると、グレイの言う通りダリアは狸寝入りをしていた。※ 敵陣が退避しだしたのを確認した私は、急いで救護テントに戻って寝た振りを決め込んでいたのだが——。「おい、起きろ」「……」 オズワルドだ。もう戻ってきたのか。早すぎやしないか。どんな脚力なんだ。そんな事を考えつつ起きようかどうしようか迷っていると、不意に身体が浮いた。「起きないのなら俺が運んでやる」「……」 ヤバい。勝手に抜け出した事がすっかりバレている。多分あの兵士が告げ口したな。 私はため息をついて目を開けてオズワ
しばらくすると、後方からこんな声が聞こえてきた。「お嬢様、そろそろお戻りになられませんと」「あら、もう少し良いでしょう? 未来の旦那さまの雄姿はしっかり見ておかないと!」 可愛らしい声に振り返ると、そこには先程のお嬢さんが取り巻きとメイドらしき人たちに囲まれて談笑している。「オズワルド王の正妻になるのはこの私よ。彼が唯一口を利いてくれたのもこの私。他の人達よりも二歩も三歩もリードしてる。そうは思わない?」「仰るとおりですわ。オズワルド王が唯一話しかけられたのはお嬢様だけです。他の候補者達は未だに口すら利いてもらった事が無いと聞き及びましたよ。ですがお嬢様、側室候補にはまだ空き枠があります。そこにもし隣国の姫などが来られたら……」「関係ないわ。側室が何人居ようと、あの方の子どもを産んだ者だけが王妃の座を掴めるのよ。それに、私が正妻になったら側室制度なんてすぐに廃止するわ。だって、オズワルド王には私だけを見ていてもらいたいもの」 そう言って女性たちは丘を軽やかに下って行った。なるほど、オズワルドはモテモテだ。 それにしても側室か。まぁそれでもオズワルドには足りないのだろうな。そんな事を考えながらそれからもしばらく戦場を見下ろしていたが、徐々に砂埃が少なくなり、とうとうオズワルドが剣を掲げた。それに続いてあちこちから歓声が上がる。よく見ると、敵が一斉に後方に下がっていくのが見えた。 ※ とうとうマシューが前線に出てくると分かったのはその翌日の事だった。朝一番にグレイからその情報を受け取った俺は、すぐさま隣で眠っていたダリアの寝巻きのボタンをきっちりと止めて天幕を後にした。 ダリアはいつも胸が見えるか見えないか際どい寝相で俺に絡みついてくる。暑くて目を覚ますと、大抵胸の所が無防備に開いていて思わずいつも襲いそうになるのだ。 戦場の天幕に向かうと、そこにはアーノルドとセルクが頭を寄せてまた戦況図を覗き込んでいる。「オズはまだ早いか」「そうだね。三年前のオズならもう既に決着がついていたかもしれないけど、今のオズは調子が出ないみたいだか
目が覚めると気分は大分スッキリしていた。隣にオズワルドの姿はもう無いが、相変わらず私はきっちりとナイトドレスを着込み、きちんと毛布までかけられている。 しばらく大きなベッドを堪能するかのようにそこでゴロゴロしていたが、ふと思い立って天幕の外に出ようとした所で——。「おい! 駄目だぞ。王から——」「出すなって言われてる?」 何だか前にも言われたような気がする。そんな事を考えながら兵士の顔を覗き込むと、兵士は真顔で頷いた。「ねぇねぇ、王はどこへ行ったの? 今日は戦闘の日?」「そうだ。ようやく王が前線に出られるんだ」 それはつまり、王が出なければいけないほどこちらの分が悪いということなのだろうか? 「こっちが負けそうなの?」 何気なく言うと、兵士はギョッとしたような顔をして私の口を手で覆ってきた。「お前、そんな事絶対に! 金輪際口にするなよ! そもそもこちらにはあのオズワルド王が居るんだぞ? 負ける訳ないだろうが!」「そうなんだ……強いんだね、王様」「強いどころの騒ぎじゃない! お前、本当に記憶喪失なんだな!?」「だからそう言ってるでしょ! で、どれぐらい強いの? どうして今まで戦場に出なかったの?」 不思議に思って問いかけると、兵士はキョロキョロと辺りを見渡して小声で言った。「ここだけの話だが、王はこの三年程ずっと調子が悪かったんだ。もちろん戦場に出たらそんな風には少しも見せなかったが、覇気がないというか、憔悴しているというか……でも今回は違う。まるで以前の王のように生気に満ち溢れている。だからもうじき戦争は終わる」「そうなんだ」 ……三年前? いやいや、まさかね。そんな事が関係あるとは流石に思えない。 しかしあのオズワルドが本気で戦う所を見てみたい。「それってさ、どっかから見られないの?」「はあ!? 馬鹿言うな! そりゃ確かに戦場を見に来る観覧席はあるが……お前は駄目だぞ。王に言われているんだ。ここから出すな、と」「何よ、他の人は見られるの?」「まぁな。戦況が気になって戦場の敷地内に入る馬鹿が後を立たないから、うちの国ではもう数年前からそうしている」「戦争なのに、ちゃんとルールがあるんだね」「当然だ。好き勝手やっていたら遥か昔の時代みたいにあっという間に国が滅びるだろうが。戦争にも秩序が必要だ。それを提唱したのがオズ
「私の体温感じてもらおうと思って」 そう言ってオズワルドの乳首に舌を這わせると、オズワルドは低く呻いた。甘く噛むと身体をビクリと震わせる。 とてもではないが、つい二週間前には勃たないと言っていた人とは思えない。「はぁ、っ、男の胸でもこんなになるんだな」「当たり前よ。女だって男だって前戯は重要に決まってる。セックスはどっちも達してこそよ」「っ……そ、そうか。おい、そこで喋るな」 震える唇がくすぐったいのか、オズワルドは呻きながら私の頭を抑えようとするが、それでも強く反抗はしない。「ひもちいい?」「っああ」「それじゃあこっひも」 乳首を舐めながらオズワルドの下履きに手を入れると、オズワルドの屹立は既に半分ぐらい勃っている。亀頭からはジワリと先走りが漏れ出し、私の手を濡らした。「うっ、あ!」 亀頭の先からゆっくりと下に向かって扱くと、オズワルドの身体がビクリと反応して、徐々にあの凶悪なほど太くて長くて大きな屹立が出来上がる。「凄いよね、これ」「っ、そ、そうか?」「うん。こんなおっきいのに硬さも十分だし……これは普通の子泣くよ」「な、なぁ、そこで喋るのは止めないか?」「止めない。私病人だから言う事聞いて」「なに、が病人だ! あと、いつも聞いてるぞ。うっ!」 睾丸を軽く握ると、オズワルドが呻いた。「こういう事された事ないの?」「ある訳、ないだろ! 大体の女は、っ、お前みたいにセックスに意欲的では、はぁ……ない、からな」 余程気持ちが良いのか、オズワルドは吐息混じりに言った。そうか、こんな事はこの世界の人たちはしないのか。それは勿体ない。 いや、前世でもここまでするのは大体私達のような人たちだけだったのだろうが……。 そういう職業についていたのでいまいち普通というものが分からないが、私にずっと彼氏が居なかったのは、きっとこういう事だったのだろう。 完全に勃ったオズワルドに満足した私は、布団を剥ぎ取って下履きを脱がせ直接屹立を口に含んだ。その途端、オズワルドの喉奥からくぐもった声が聞こえてくる。「っ! 熱い、な」「ほうれしょ? きもひ良いれしょ?」「だから! そこで喋る、な、くっ!」 口の中でオズワルドの屹立が大きく膨らんだ。そして次の瞬間、ビクビクと脈動して私の喉の奥に熱い白濁液が流れ込んでくる。 それを私は何も考え
「今回が初めてではない。そうだな?」 三人を見下ろして低い声で言うと、それを聞いて男達が急いで首を振る。「お、俺達は初めてです! 裏ルールがあるってこの女に言われて、金払ったら乱暴にしても怪我させても目を瞑るって、それで!」「ほう?」 男の言葉に女を見ると、女は悔しげに顔を歪めて黙っている。沈黙は肯定だ。「いくらでダリアを買ったんだ?」「に、20マールです」「なるほど。お前たちは王の寵愛を受けている女をたったの20マールで買ったのか。そしてお前はそんなはした金でダリアを売ったのか」 思わず漏れたため息に三人はびくりと肩を揺らす。「ダリアは慰み者だ。俺だけの女でもない。だが、最低限のルールはある。慰み者は誰かに金銭で売買されるような存在ではない。お前たちと同じ、国から雇われている者たちだ。その者達を金銭で売買したり怪我させたり首を締めるなど言語道断。今すぐ荷物をまとめてここから去れ。もしも朝までに去っていなければ、その時はお前たちの首を容赦なく刎ねる」 それだけ言って管理テントを後にした。あの管理の女は前王の代からの管理者だが、きっと前王はこんな事すら許していたのだろう。「こんな夜中にすまないが、あいつらを見張っておいてくれ」「はい!」 その後、俺はダリアのテントに向かい、眠りこけるダリアを抱いて自分の天幕に戻った。※ どれぐらい眠っていたのか、次に目が覚めた時には、私はすっかり見慣れたオズワルドの天幕のベッドで眠っていた。何か隣から生き物の気配がしてふと隣を見ると、そこにはオズワルドがうつ伏せですやすやと眠っている。「……なんで?」 よく分からないけれど、どうやら私はここへ運ばれたようだ。まだ熱があるのか少しボーッとするが、腕の痛みは大分良くなっていた。 そんな私に気づいたのか、それまでぐっすり眠っていたオズワルドが身じろぎして目だけをこちらに向けてくる。「起きたのか」「うん。私、どうしてここに居るの?」「俺が運んだからだ。気分はどうだ?」「ちょっとボーッとする。でも大分良いよ」「そうか。一応報告しておこう。お前に無体を働いた二人は解雇した。俺は慰み者を傷つけて良いとは一言も言っていない。ヤり過ぎて気をやるのと、物理で傷つけるのは違う。それからそれを隠蔽していた奴もだ」「隠蔽してたの? 誰が?」「慰み者を管理し