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第542話

작가: 木真知子
病院の廊下。

井上は病室の前に立ち、廊下に整然と並ぶ警備隊の姿を見つめていた。その威厳ある姿勢、冷徹な表情、そしてその圧倒的な存在感に、彼は思わず震えてしまう。

扉が開き、軍靴の音が静寂を破る。冷たい音が床に響いた。

彬は軍帽を整え、表情を崩さずに歩み出した。長年の軍歴で、どんな場所でも感情を表に出さないことに慣れている。

「敬礼!」

警備隊が一斉に行進し、礼をした。

「行こう」

彬は淡々と命じ、井上の前を通り過ぎて、そのまま警備隊と共に去って行った。

廊下は再び静かになった。

井上は、彬のその凛々しい姿に目を奪われ、強さと魅力を感じながら、自分がどうしても届かない存在だということを痛感していた。あたかも雲の上にいる人を見上げるような気持ちだ。

その時、隼人が足を引きずるように出てきた。暗い表情で歩みを進めている。

「社、社長!今の体調で無理して退院しない方が......」

井上は慌てて駆け寄り、彼を支えようとしたが、隼人は冷たく手を払いのけた。

「だめだ。今すぐ戻らなきゃ、光景や秦が何か勘づいて俺の権限を奪う隙を与えてしまう。入院してることや怪我のことは絶対
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