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第23話

Autor: 手足あせだく
車が赤信号で静かに停車する。

実花の感情は、まるで堰を切ったようにあふれ出した。

「こだわるに決まってるじゃない!あなたはあの時、有無を言わさず黙って消えて、どれだけ連絡しても繋がらなくて……あなたにとっては、全部綺麗さっぱり捨てたつもりでしょうけどね!」

彼女は真っ向から彼を睨みつけた。その目尻がじわじわと赤く染まっていく。それでも、口をついて出る言葉は止まらなかった。

「あの日、雨が降っていたわ。私、路地の入り口で暗くなるまでずっと待ってたのよ。全身ずぶ濡れになっても、ずっと……

その後、熱を出して三日間寝込んだ。その間もずっとドアを見つめてたわ。いつものように、あなたが急にドアを開けて入ってきてくれるんじゃないかって」

声はひどく震えていたが、彼女は泣くまいと必死に涙を堪えた。「……熱が下がって、あなたの家に行ったら、もう空っぽだった。何の一言も残さずに」

湊の膝の上の指が、ゆっくりと力強く握り込まれた。

だが、実花はそこで口をつぐんだ。

これ以上は、言いたくなかった。たった数日間の悲しみや惨めさだけで、こんなにも長く恨みを抱え込めるはずがない。

彼が、彼女を
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