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第228話

Auteur: 青ノ序
綾はマイバッハを運転して、水月郷に向かっていた。後ろから黒い車がついてきて、同じ地下駐車場へと入っていった。

水月郷はセキュリティーが厳しい。事前に管理会社に届け出た車両しか入ることができない。

綾は車から降りると、黒い車の窓をコンコンと叩いた。

窓が開き、マルスが蜜柑をかじっていた。

「食べますか?」

「遠慮します。健吾はまさか水月郷の部屋を買ったんですか?」

「ええ。健吾様が小遣いみたいなもので、綾さんの部屋のすぐ下の部屋を買い占めたんですよ」

マルスが蜜柑をモグモグと頬張った。

まさに、金銭感覚が狂っているとしか言いようがない。

綾は周囲を見渡し、言った。「今夜は何事もないはずです。ずっとここで見張ってなくていいですよ」

凪はさっき自分の住まいを突き止めたばかりで、すぐには手を出してこないだろう。

「それは綾さんが決めることじゃないです。私は健吾様のご命令に従うだけですよ」

マルスは車から出てきた。

「下の階で寝てるから、何かあればすぐ呼んでください」

綾は恐縮しながら、「ご足労おかけします」と言った。

健吾は自分のためではないと言うけれど、結果的に
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