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第922話

Author: 青ノ序
「風邪がまだ治ってないんだから、早く部屋に戻って寝なさい」

湊は身をかがめ、綾の額に手を当てて体温を確かめた。熱がないことを確かめて、ようやく胸をなでおろす。

「湊、怒らないで。これまでみたいに、私の自立と自由をちゃんと支えてくれるよね?」

綾はソファに座り、あどけない瞳をパチパチさせながら湊を見つめた。

湊は、そんな彼女の甘え上手な手口に呆れつつも、決して首を縦には振らなかった。

「とにかく、もう寝なさい」

彼も疲れ切っていて、頭がぼんやりしている時に大事な決断を下したくなかったのだ。

綾も湊の疲れを察して、それ以上無理に食い下がらなかった。

翌朝、綾は1限の講義に間に合うよう早起きした。玄関を出ようとしたところで、湊とぶつかりそうになる。

「湊、おはよう。大学に行ってくるね」

「送っていく」

湊は車の鍵を手に取り、綾に乗るよう促した。

「風邪は少し良くなったのか?」

綾はシートベルトを締めながら答えた。「だいぶ良くなったよ。喉がまだちょっと痛いけど」

湊はハンドルを握り、車を本線へと合流させた。そしてバックミラー越しに綾をちらりと見る。

昨日よりも顔色
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