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第11話

Author: 涼木
「これもやっぱり、あなた自身の自己満足でしかないのよ」

私は瞬時に青ざめた彼の顔を見つめた。

「帰って。あなたが何をしようと、私はもう二度と振り返らないから」

言い終えると、私は背を向けてエントランスへと歩き出した。

バタン、と大きな音が響いた。

マンションの入り口のドアを、私は固く閉めた。

外の風雨を遮り、同時に隼一の絶望に満ちた視線をも遮断した。

その晩、隼一は一晩中、下で立ち尽くしていた。

翌朝、彼は救急車で運ばれていった。

---

隼一の高熱は急性肺炎へと悪化していた。

彼は総合病院で丸一日、意識不明のままだった。

彼の親友である鴻上響(こうがみ ひびき)から、私に電話がかかってきた。

開口一番、ひどい剣幕で怒鳴りつけられた。

「雫さん、あんたには血も涙もないのか!

あいつはあんたのために命まで投げ出そうとしたんだぞ。それなのに、病院へ顔を出すことすらしないっていうのか!

高熱にうなされながら、ずっとあんたの名前を呼んでるんだ。あいつを死に追いやらないと気が済まないのか!」

私はスマホを少し耳から離し、彼が怒鳴り終えるのを待った。

「鴻上さん
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    「これもやっぱり、あなた自身の自己満足でしかないのよ」私は瞬時に青ざめた彼の顔を見つめた。「帰って。あなたが何をしようと、私はもう二度と振り返らないから」言い終えると、私は背を向けてエントランスへと歩き出した。バタン、と大きな音が響いた。マンションの入り口のドアを、私は固く閉めた。外の風雨を遮り、同時に隼一の絶望に満ちた視線をも遮断した。その晩、隼一は一晩中、下で立ち尽くしていた。翌朝、彼は救急車で運ばれていった。---隼一の高熱は急性肺炎へと悪化していた。彼は総合病院で丸一日、意識不明のままだった。彼の親友である鴻上響(こうがみ ひびき)から、私に電話がかかってきた。開口一番、ひどい剣幕で怒鳴りつけられた。「雫さん、あんたには血も涙もないのか!あいつはあんたのために命まで投げ出そうとしたんだぞ。それなのに、病院へ顔を出すことすらしないっていうのか!高熱にうなされながら、ずっとあんたの名前を呼んでるんだ。あいつを死に追いやらないと気が済まないのか!」私はスマホを少し耳から離し、彼が怒鳴り終えるのを待った。「鴻上さん」私は淡々と口を開いた。「彼はもう大人よ。雨に打たれることを選んだのは彼自身だわ。もし彼が死んだとしても、それは自業自得よ。私には関係のないこと」電話の向こうで、息を呑む気配がした。「あんた、本当に残酷だな」「ええ、私はこういう残酷な人間なの」私はそのまま電話を切った。実際のところ、私は一度だけ総合病院へと足を運んだ。心が揺らいだからではない。ここで私が徹底的に引導を渡さなければ、彼はまたこういうくだらない苦肉の策を続けるだろうと分かっていたからだ。病室の中。隼一は手に点滴の針を刺され、顔面を蒼白にしてベッドに横たわっていた。傍らに座っていた響は、私が入ってきたのを見ると鼻で冷たく笑い、立ち上がって外へ出て行った。ドアが閉まる音を聞いて。隼一はゆっくりと目を開けた。私だと気づいた瞬間、死んだようにくすんでいた彼の瞳に、凄まじい歓喜の光が弾けた。「雫……」彼は身をよじり、無理にでも起き上がろうとした。私は歩み寄り、彼の肩を押さえた。「動かないで」私の手が彼の服に触れた。彼の体はとても冷たかった。隼一は

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