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夜のアルバム

Auteur: 中岡 始
last update Date de publication: 2025-07-26 17:24:37

唯史は、古びたアルバムを膝の上に置いた。

かつて自分が使っていた部屋は、今はもう物置のようになっていた。

押し入れの隅から引っ張り出したそのアルバムには、厚い埃がかかっていた。

手のひらで軽く払うと、埃がふわりと舞った。

その細かい粒子が、部屋の薄暗い明かりの中でゆらゆらと漂う。

まるで時間が逆流していくような感覚だった。

ページをめくるたびに、古い写真が現れる。

中学時代の制服姿。運動会、文化祭、修学旅行。

どの写真にも、自分の顔があった。

笑っている。

誰かの肩に手をかけて、無邪気に笑っている。

唯史は、その笑顔をじっと見つめた。

けれど、その顔はどこか他人のもののように感じられた。

「これ、ほんまに俺か?」

そう心の中で問いかけた。

けれど、答えは返ってこなかった。

まるで、写真の中の自分が、別の世界の住人みたいだった。

ページをめくると、女子に囲まれている写真が出てきた。

女の子
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