เข้าสู่ระบบある日突然交通事故で両親を失った京司(けいじ)。そんな彼を引き取ったのは極道で名の知れた五十嵐組の組長であった。 そんな彼の一人息子、叶弥(きょうや)とともに慌ただしい毎日を送る京司。時には絡まれ、時には涙することも。ガキ大将であった叶弥と泣き虫であった京司。高校生となり、二人は身も心も成長し、京司はいつしかそのケンカの腕っ節から、"五十嵐組の番犬"と呼ばれるように。そんな相思相愛の二人が繰り広げる"ワン"ダフルな日常の物語。
ดูเพิ่มเติมある日突然、両親を失った。交通事故だった。両親とオレの三人で散歩をしていた時、飲酒運転のトラックがオレ達目がけて突っ込んできた。オレ達が渡っていたのは青信号の横断歩道で、トラックは赤信号。完全にトラックの運転手の過失だった。トラックはスピードを落とすことがなかったので、オレ達は避けるヒマを与えられなかった。そんな中でも両親はオレを守るように抱きしめてくれた。お陰でオレは事故から3日後に病院のベッドの上で目を覚ます事が出来た。しかし、両親は直に地面に叩きつけられた為即死だったらしい。そんな事を淡々と医師に告げられた。「君はご両親のお陰で骨折を免れる事が出来た。あと二日程で退院する事ができるだろう。」先程まで淡々としていた医師の声は今度は優しものへと変わっていった。それはオレが呆然としていたからだろう。そんな言葉をオレは他人事の様な顔で聞いていた。医師と看護師が困った顔を見合わせ、「何かあったらナースコールで呼んでおくれ。」と言い残し病室を後にした。一人ポツンと残された病室でオレはやっと何が起きたのかを理解した。すると途端に涙が頬をつたい始めた。
「父さん......母さん......!!」
一度流れ始めた涙は止まることを知らなかった。そんな風に泣いていた時、病室の扉をノックする音がした。そしてこちらの返事を待たずに一人の男性が杖をつきながら入ってきて、オレに話しかけてきた。
「初めましてだな坊主。俺はお前の父親の友人で"五十嵐 凛太朗"ってもんだ」
「いがらし......さん......?」
「そうだ。今日はお前に大事な話があって来た。......えぇっと......」
「京司です。......田河 京司......」
「そうそう!京司!スマンな、最近どうも忘れっぽくて...お前の父親に散々聞かされてたんだがな」
凛太朗さんは豪快にガハハと笑いながらオレの頭をガシガシと撫でて話を続けた。
「実はな、お前がいつ目を覚ますか分からないからってお前の親戚共がサッサと葬儀を行っちまったん。」
「え...」
「安心しろ。今度俺がお前の両親の眠る墓地に連れて行ってやる。......直接お別れを言えないのは残酷だがな......」
親戚達がオレを良く思っていないのは分かっていた。...オレは母親の連れ子だった為だ。そのため次に凛太朗さんの口から出る言葉は想像出来た。
「それでな。お前はまだ8才だ。だから誰がお前を引き取るか言い合いが起きてな......」
「......オレは施設でも構いません」
「まぁ、聞け。それでもっていても立ってもいられなくてな。お前はウチで引き取ると言ってやったわ!」
「え......」
想像を遥かに超える言葉に思わず絶句してしまった。
「俺にはお前と同い年の息子がいてな。お前さえ良ければ息子の相手になってもらいてぇんだが、どうだ?」
「えっと......」
「突然だから直ぐ答えが出ないのは分かる。施設よりはだいぶマシだと思うぞ?それに田河姓を捨てなくていい」
「......いいんですか?」
「あぁ。だが一つ言っておくが...ウチは少し特種な家柄でな」
「特種?」
「実は極道を生業にしていてな。出来たら将来はウチの家業に携わってもらいてぇんだが......どうだ?」
「......はい。ぜひ、お願いします......!」
「ありがてぇ。いい返事だ。よろしくな、京司」
それから凛太朗さんは「退院する日にまた迎えに来る」と言い残し去っていった。オレは再び一人になった部屋で目まぐるしい一日だったなと思いしげっていた。
「いいやつだといいな......」
まだ見ぬ凛太朗さんの息子に少しワクワクしてしまった。お陰で両親を失った悲しみがほんの少しだけ和らいだ気がした。
帰り道、剛はとてもご機嫌であった。今日は〇〇君と〇〇ちゃんと何して遊んだ、初めて食べる給食は美味しかった、などなど。オレの心配は杞憂に終わったようだ。手を繋ぎながら歩いていると、とあるママさん集団がオレ達3人を見ながらヒソヒソしている。...なんだか良くない感じがする。オレが其方をみているのに気付いたママさんのうちの一人が近付いて来た。「こんにちはぁ。今日から入園してきた剛君、だったかしら?」「あ、はい。こんにちは」「こんにちは!」「あら元気が良い事。......ところで、"五十嵐"ってもしかしてあのヤクザの"五十嵐組"の方かしら?」ビンゴ。考えていない訳ではなかった。ママさんの中には極道をよく思っていない人もいるだろう、と。「ちゃんと躾てらっしゃる?ヤクザって乱暴でしょう?ウチの子に影響がないか心配だわぁ。それに、」「......それに?」「父親も母親もいない子なんて、ねぇ?」「......黙って聞いてりゃ、好き勝手言いやがって......!」「だって本当の事でしょう?それに朝、太一先生に言ってたのが聞こえたけれど......貴方達、恋人同士なんですって?男同士で......嫌だわぁ......」このママさんを囲っていたママさん達も、うんうんと頷いている。......どうやら彼女がここのボスママさんのようだ。「けーじ?きょーや?」「剛。大丈夫だからな」「実の親がいないから親子ごっこするには持ってこいなのかしらねぇ?」......言わせておけば言いたい放題。オレも叶弥も我慢の限界に達していた。オレ達が言葉を発そうとした時、騒ぎを聞きつけた園長先生と太一先生がやって来た。「一体なんですか?......あぁ、また貴方達でしたか。他の保護者の方のご迷惑になる事はしないように言いましたよね?」「で、ですが子供の教育に悪いじゃないですか!」「いつの時代の話しをしているのですか?今は多様性の時代ですよ?それに同性カップルなんて珍しくも無いです。」「そうですよ!それに、ぶっちゃけ貴方達より京司さんの方が魅力的ですよ!」「......太一」「おっと、失礼いたしました」園長先生と太一先生の迫力のお陰もあってか、ボスママさん達は顔を真っ青にして「す、すみませんでした!」とそそくさと去って行った。「けーじ、きょーや、お話し終わったか....
「叶弥!早く早く!!」「落ち着けよ京。焦らなくても剛は逃げねぇ」オレはこの一日が気が気じゃなかった。剛は無事幼稚園でやれているのか、友達は出来たのだろうか。大変心配であった。幼稚園が近づくにつれてママさんと手を繋ぎながら帰る子供達が見えてくる。「先生ーさよーならー!」「はい。さようなら」子供と言うのは凄い。一日園で遊んだハズなのに元気いっぱいな挨拶をしているのだから。「こんにちは。五十嵐です」オレがそう言うと、叶弥が横で「京が五十嵐って名乗った.....!!もうカンペキ嫁じゃん!」と天を仰いでいた。「おや、叶弥君、京司君。おかえりなさい。剛君待っていましたよ。」「あの.....剛の園での様子は.....」「それはもう!元気いっぱいでお友達も出来ていましたよ。今呼んで来ますね」そう言うと園長先生は剛を呼びに行った。しかし剛を連れてきたのは太一先生だった。「おかえりなさい、京司さん!剛君、今日一日ですっかり園に馴染みましたよ!」「けーじ!おかえり!」「ただいま、剛。幼稚園腹楽しかったか?」「うん!」「つよしくん、バイバーイ!」「こころちゃん!バイバーイ!」子供達が挨拶をしているのを見ていると、太一先生が「ね?大丈夫でしょう?」と声をかけてきた。「剛君、他の子供達から大人気で。あ!給食も好き嫌いせずに全部食べてましたよ!」「ウチでも好き嫌いはさせないようにしているので」「京司さんの教育の賜物ですね!.....それで、あの.....」「?」「良かったら連絡先を交換して「ハイ、ストップー」」「叶弥」太一先生が連絡先を聞いてこようとした時、叶弥がストップをかけてくれた。正直助かった。この手のタイプは一度連絡先を手に入れるとしつこく連絡してくるからだ。「叶弥さん.....いらしたんですか?」「はい。もちろん最初からいましたよ?」.....なんともまぁ、バチバチな二人だ。「きょーや、先生!仲良くしなくちゃダメなんだぞ!」剛は痛いところを突き、大人二人を黙らせた。子供に言われてしまえば叶弥も太一先生も言い合いする事が出来ない。「それじゃあ、オレ達はこれで」「先生さよーならー!」「あぁ、京司さぁん!」
朝となり、身支度を整えメシを食べ終えるといざ、幼稚園へと向かうのだった。オレ達は三人で仲良く手を繋ぎながら歩いていると、ママさん達の方から声をかけてきてくれた。「おはよう。えっと、五十嵐君、で良かったかしら?」「おはようございます。はい。五十嵐です」「おはよーごさいます!」オレと剛がママさんと挨拶を交わしていると近くで"ゴンッ"と鈍い音が聞こえた。...音の出処は言わずもがな叶弥である。原因はどうせオレが"五十嵐です"と名乗ったからであろう。「スンマセン。おはよーごさいます」「お、おはよう?おでこ大丈夫?」「大丈夫っス。ご心配ありがとうございます」叶弥は額を真っ赤にしながら、今までに見せたことの無いような爽やかな笑顔をママさんに向けた。するとママさんは頬を紅潮させながら、「そ、そう?なら良かったわ」と言うとそそくさと去って行った。...オレはなんだかそれが面白くなく、叶弥の足を思いっ切り踏みつけた。「痛ってぇ!!何すんだよ京?!」「別にぃ?外ヅラだけはいいなと思って」「?......!なんだァ?ヤキモチか?」「!」図星を指されたオレは顔が一気に熱を帯び、それを誤魔化すかのように剛の手を引くと「早く行くぞ」とボソリと行って幼稚園へと入っていった。「あ!おはようございます京司さん!おはよう剛君!」「おい、オレは無視か」「今日も素敵です。......あれ?顔赤くないですか?もしかして風邪?!」「い、いえ。大丈夫です。ご心配ありがとうございます」「先生!けーじはね、ヤキモチやいてるんだって!」「ヤキモチ......?」剛はオレが固まっている間に先程あった出来事を包み隠さず太一先生につげてしまった。「......京司さん、可愛らしいですね......!!」「やめてください、恥ずかしい......」「ちょーいちょいちょい。何二人で良い感じになろうとしてるわけ?太一先生。京はオレのなんですよ?」「チャンスが無いわけでは無いでしょう?なんてったって結婚している訳では無いんですから」太一先生がそう言うと、叶弥はニヤリと笑みを浮かべ、首から下げていた指輪を見せつけた。「そ、それは......?」「オレと京のペアリング♡」叶弥がそう言うと、太一先生は「くそー!勝ち目が無さすぎるー!」と言って引っ込んでしまった。朝から元気な人だなぁ
太一先生はオレの手を握ったまま離してくれない。もうそろそろ学校に向かいたいと言うのに...。そう思っていると叶弥がオレを背後からギュッと抱きしめ太一先生を睨みつけた。「オイ......いつまで京の手を握ってやがる?」「叶弥さん......でしたっけ?一体なんの権利があって邪魔して来るんですか?」「オレは京の恋人だ。口出す権利はあるに決まってるだろ?」「な......な、なんだって?!京司さん!ウソですよね?ウソだと言ってください!」「それは......」太一先生のあまりの勢いに押され、オレは応える事が出来ずにいた。すると叶弥は無理やりオレと太一先生を引き離し、園長先生に「それじゃ!剛の事、よろしくお願いします!」と言ってオレの手を引き幼稚園を後にした。後ろからは「京司さぁーん!」と言う太一先生の情けない声が聞こえた気がした。「ちょ、叶弥!痛いって!」「あ、悪ぃ。......つい。」叶弥はそう言うと握った手を離した。それがちょっと名残り惜しく感じたのはオレの心の中に秘めておくことにした。「いいか、京。剛の送迎は絶対一人で行くなよ?いいな?」「いや、絶対はムリだろう」「グッ......。じゃあ、せめてあの太一とかいう奴はと二人きりになるなよ?いいな?」叶弥のあまりにも真剣な眼差しにオレは「分かった」と了承の返事をするしかなかった。「しかし、まぁ、オレの京はなんでこうも男を惹きつけるのかねぇ......」「そ、そうは言ってもオレにはどうする事も出来ねぇよ......」「オレだって分かんねぇから困ってんだよ......」と言うと叶弥も「だよなぁ......」と同意した。まぁ、武術の心得もケンカの腕っ節もあるので余程の事が無い限り何かが起こる事は無いだろう。......まぁ、何度かピンチに陥った事はあるが。オレ達は「朝から疲れたなぁ」と言うと学校へ向かおうとした。が、その時だった。幼稚園のママさんらしき人達に囲まれてしまったのだ。「さっきの見てたわよぉ?太一先生、またやったのねぇ」「「また?」」「ほら、園長先生も言ってたでしょう?惚れやすいって。でもこれから大変ねぇ」「「?」」「太一先生、惚れやすいけど、一度惚れると厄介って噂よ?」「気をつけてね?」と言うと、ママさん達は去って行った。オレはゾクリとしながら叶弥と共に学校へと向かっ
オレの祈り虚しく、迎えは黒塗りのベンツだった。周りの生徒達がなんだなんだと騒いでいる輪に近づくと、車の外で待機していた若衆が「若!京司さん!」と大声で呼んだ。すると人集りの輪が解けオレ達に道が譲られる。「入学式お疲れ様です!宴会の準備が出来てるんで、早く組へ帰りましょう!」「...五十嵐組って本当に何かとこじつけて宴会したがるよな。」オレがボソッと呟くと叶弥は「そーでもなくね?」と言う。「だってお前の誕生日はともかく、オレの誕生日までどんちゃん騒ぎじゃねーか。」「そりゃお前、未来の若頭補佐の誕生日は祝わねーとだろ。」「そうですよ!京司さんはオレ達の女神ッス!」「...女神って
こうして無事?出席確認を終えると、大森に引き連れられ、校舎案内となった。そこでは並び順なんて関係ない様で叶弥がオレの元へやって来る。「京ー。お前早速目ぇつけられてんじゃねぇか。」「...お前も人の事言えないだろ。大森、あえて口には出てなかったけどお前の金髪見て眉間にシワ寄せてたぞ。」「マジか。」そう軽口を叩き合いながら校舎案内を終え教室へと戻ってくると、教科書配布やらなんやら細々としたものを行い今日は解散となった。オレは貰った教科書を机の中に突っ込んで帰り仕度をする。すると、大森が「五十嵐ー、田河」ーと呼んできた。「お前らちょっと居残りな。教室で待ってろー。」そう言い残し大森は
「えぇー、以上を持ちまして入学式とさせていただきます。新入生の皆さん、保護者の方々、本日は本当におめでとうございました。」そう教師がマイクに向かって言うと入学式は終了となった。50音順に並んでいたため、オレと叶弥は少し離れてしまっていたが、それでいても叶弥が欠伸をしつまらなそうにしている様子は確認できた。...後で説教だな、これは。教師の「では新入生退場。」と言う言葉で新入生は並んでいる順に教室へと向かう。そうして自分達のクラスへとやって来ると、各々が自分の席へと着く。ちなみに新学期なため、最初の席は50音順で決まっていた。オレも自分の席を確認すると早速席に座る。教師が来るまで少し時間
黒い髪をサラサラと靡かせ学校へと向かう。今日の入学式を祝うかのように桜の花びらが風に煽られ舞っている。オレの隣には少し長めの金髪を後ろで一括りにして気怠そうに歩いている叶弥がいる。「朝っぱらから疲れた...」「凛太朗さんじゃ無いけど、ホントお前ってオレの事になると子供の頃のガキ大将みたいになるよな。」「...ウルセェ...」オレが叶弥にそう言うと叶弥は力無く項垂れるのであった。そんな叶弥にオレは追い打ちをかけるような言葉をかける。「いいか、叶弥。中学の時みたいに誰彼構わずケンカ売るなよ?」「...それは京にも言える事じゃねぇか?」「オレはケンカを売ったことは無い。...買い