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第465話

Auteur: 春さがそう
桐山家の親族たちは顔を見合わせ、かえって紗季の言うことに理があると感じていた。恵子は顔色を悪くし、言葉に詰まった。彼女は紗季を睨みつけ、その視線で殺してやろうかという勢いだった。

紗季は、彼女が自分を気に入らないこと、そこに理由はなく、説得もできないことを知っていた。

だが、気に入らないからといって何だと言うのだ?事態はここまで来てしまったのだ。先に無礼を働いたのは相手の方だ。年長者でも敬う必要などない。

紗季は恵子を見た。

「桐山夫人。私は彰さんと仲良くやっていきます。あなたの仰るような、子供を連れて彼の財産を貪るような人間ではありません。もしどうしても私を信じられないのでしたら、解決するのは簡単ですわ。こうしましょう」

彼女は一瞬言葉を切り、はっきりと言った。

「今日、皆様の前で、私がここにはっきりと誓いましょう。私は彰さんと婚前契約を結んでも構いません。彼のお金は一銭たりとも求めません。これで、私たちが本気で一緒になるのだと信じていただけますか?」

その一言に、恵子の目つきが完全に変わり、信じられないといった様子で紗季を見つめた。彼女は思わず口走った。

「なんですって?あなた、本気で契約を結ぶおつもり?息子の一銭もいらないと?」

「ええ、構いませんわ」

紗季はためらうことなく答えた。

彰の顔色がわずかに変わった。彼はすぐに言った。

「そんなこと、私は望みません。母さん、もういい加減にしてください!私たちの関係を、そこまで不純なものに追い込みたいのですか?

私は紗季さんが好きなんです。彼女にお金を使いたいんです。たとえ彼女が私の遺産を相続しようと構いません。もしこれ以上邪魔をするなら、私にできることは一つしかありませんよ!」

彼がそう言うのを聞き、恵子は途端に嫌な予感を覚えた。彼女は彰を死に物狂いで睨みつけ、今にも罵声を浴びせそうだった。恵子は歯軋りし、叱責した。

「どういう意味です?ここまで来て、何をするおつもり?」

彰はためらうことなく言った。

「私の全財産を紗季さんに譲ります。彼女への想いと愛の証明として。もし母さんがどうしても邪魔をして彼女を傷つけるなら、私はこの方法で彼女への愛を証明するしかありません」

彼のためらいのない態度を見て、隼人はわずかに唇を結び、拳を握りしめた。心がふいにざわついた。

かつては自分も、こ
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