学校が休みの土曜日。朝から強い日差しが差し込み、もうすぐ夏本番が迫っていた。
その日の午後、シュウ、タクミ、リントの3人は、進展のない桜の木の謎を解決するため、高校生探偵・波崎湊の自宅を訪ねた。残りのメンバー(ハル、ユウキ)は習い事で合流できず、3人で湊に最新の状況を報告するとのこと。湊の家に着くと、シュウがドアをノックし、眼鏡を光らせた湊が迎え入れた。部屋は本や書類で溢れ、調査の痕跡が散乱していた。シュウが早速切り出した。 「湊兄さん、進捗報告だよ。桜の木の調査、結局何も見つからなかった。脅迫手紙のヒントもつかめないままだ。」 タクミがシュウに寄りかかり、補足した。 「シュウと一緒に頑張ったけど、何も出てこないよ。お兄さん、どうしよう 。」 リントがメガネを直し、冷静に続けた。 「お兄さん、僕も校長室の記録を調べ尽くしたけど、桜の木の植樹に関する手がかりはなし。タイプライターの出所も不明です。」 湊がノートを手に取り、ため息をついた。 「シュウ、タクミ、リント…。正直、僕も手がかりがつかめないでいる。タイプライターの文字分析も、歴史調査も行き詰まってる。申し訳ないが、もう少し時間が欲しい。」 シュウが眉を寄せ、焦りを隠せなかった。 「湊兄さん、月末の運動会までになにかヒントでもあればと思ったのですが。」 タクミがシュウの手を握り、幼い声で励ました。 「シュウ、大丈夫だよ。お兄さんも頑張ってくれるって。」 湊が眼鏡を直し、決意を込めた。 「分かった。月末までにもう一度全力を尽くす。君たちは運動会を楽しんでくれ。何かあればすぐ連絡する。」 3人は湊の家を後にし、帰路についた。 シュウはタクミの手を握り返しながら考えを巡らせた。 「湊兄さんが手詰まりか…。タクミ、頼りにしてるよ。」星見小学校の前日、修学旅行を控えた佐藤修(シュウ)と岡田拓実(タクミ)の自宅は、静かな夜の雰囲気に包まれていた。シュウの準備シュウは部屋の床にバッグを広げ、明日の修学旅行に備えて準備を始めた。タクミとの同室が決まっており、心の中で少しドキドキしていた。桜の木の謎や最近の事件が頭をよぎるが、まずは旅の準備に集中しようと自分に言い聞かせた。机の上には修学旅行のしおりが置かれ、2泊3日の予定が詳細に記されていた。シュウはバッグに服を詰めながら、昨日の和解の成果を振り返った。山本ダイスケ(6年生)、佐々木翔太(ショウタ)、田中悠斗(ユウト)の絆が芽生えたことが、どこか安心感を与えていた。まず、シュウはクローゼットからTシャツとジーンズを取り出し、バッグに丁寧に畳んで入れた。「タクミと一緒の部屋だし、かっこいい服も必要かな…。でも、動きやすさ優先だな。」彼はカジュアルなシャツを選び、替えの下着を選ぶ段階で少し考え込んだ。普段は黒のボクサーパンツを愛用していたが、今回は特別にタクミのことを想って赤のボクサーパンツを購入していた。「タクミに少しでも印象を残したい…。赤なら目立つし、勝負パンツとしてピッタリだ。」シュウは照れながら赤のボクサーパンツを手に取り、バッグにそっと忍ばせた。替えの下着も含め、2枚を用意し、タクミとの時間を想像して微笑んだ。次に、お風呂セットを揃えるため洗面所へ向かった。ホテルにあるはずだが、念のため歯ブラシ、歯磨き粉、タオル、シャンプーを小さなポーチに詰めながら、独り言をつぶやいた。「修学旅行って、温泉もあるらしいし、タクミと一緒に入るのかな…。念のため持ってくか。ちょっと緊張するな。」ポーチをバッグにしまい、予備の靴下も追加。タクミの笑顔が頭に浮かび、準備がさらに楽しくなった。部屋に戻り、シュウは修学旅行のしおりを手に取った。スケジュールを確認しながら、持ち物をチェックリストと照らし合
教室に柔らかな朝日が差し込み、緊張と期待が混ざり合う中、星見キッズは事件の解決に向けた大切な一日を迎えた。前日の山本大輔(ダイスケ)との接触後、佐藤修(シュウ)はチームと共に和解の場を設けることを決めた。ダイスケはクラスで優しくて面倒見がいいと評判の6年生で、今回の行動がそのイメージとは裏腹にあったことに本人も困惑していた。シュウは罰を与えるよりも理解と許しを優先。被害者の佐々木翔太(ショウタ)と田中悠斗(ユウト)も教室に集められ、穏やかな解決を目指した。ショウタは知識がない無垢な少年として、ダイスケの行動に恐怖を抱いていたが、シュウのサポートで参加を承諾していた。シュウが教室の中央に立ち、落ち着いた声で開始した。 「みんな、今日は大事な日だ。ダイスケ、ショウタ、ユウト、前に出てくれ。ハル、ユウキ、サポート頼む。タクミ、隣にいてくれ。」 タクミがシュウの肩に軽く手を置き、励ました。 「シュウ、うまくいくよ。僕がそばにいるから。」 ハルがショウタを優しく促し、言った。 「シュウ、ショウタ、怖がらなくていいよ。一緒に頑張ろう。」 ユウキがメモを手に持ち、冷静に記録を始めた。 「シュウ、進行を管理するよ。和解の証拠も残す。」 ダイスケは恐る恐る前に出て、俯いたまま謝罪を始めた。 「シュウ…、みんな…。ごめん。僕、トイレで変なことして、ショウタやユウトを怖がらせた。クラスで優しいって言われるけど、実は承認欲求が強すぎて…。そんな気持ちで行動してしまった。」 ショウタが目を伏せ、小さな声で尋ねた。 「ダイスケ…。怖かったよ。何でそんなことしたの?」 ユウトも震えながら加えた。 「僕も同じ。10分もされて、恥ずかしかった。ダイスケ、優しいって聞いてたけど…怖かった。」 シュウはダイスケの肩に手を置き、厳しく
張り込みから2日後。夕日が校舎に差し込み、トイレ周辺に静寂が広がる中、星見キッズはついに犯人との接触に挑んだ。佐藤修(シュウ)は、新トイレの個室近くに潜み、岡田拓実(タクミ)、戸川晴(ハル)、原優希(ユウキ)と連携して見張りを続けていた。逃走劇から2日後、犯人が再び現れる可能性を信じ、4人は息を潜めて待機していた。ショウタやユウトの無垢な顔が頭をよぎり、シュウは事件解決への決意を新たにしていた。犯人が児童である可能性を掴んだ彼らは、捕獲よりも対話を優先する方針を固めていた。微かな足音がトイレに響いた。シュウが身を低くし、タクミに目配せを送った。 「タクミ、来たな。音が近い。冷静に動けよ。」 タクミが頷き、小声で答えた。 「シュウ、了解。ハルとユウキにも合図を送るよ。」 ハルとユウキは旧トイレから駆けつけ、トイレの入り口を塞ぐように位置を取った。シュウは個室の隙間から覗き、薄暗い中で小さな人影を確認した。顔を隠した児童が、用心深く周囲を見回しながらトイレに入ってくる。シュウは息を整え、タイミングを見計らった。児童が個室に近づいた瞬間、シュウが静かに立ち上がった。 「おい、そこで止まれ。逃げないでくれ。話したい。」 人影が一瞬硬直し、慌てて振り返った。顔を隠すフードの下から、震える声が漏れた。 「誰…? 何? やめてよ…!」 シュウは両手を上げ、威圧しないよう穏やかに近づいた。 「落ち着け。俺は星見キッズのシュウだ。ショウタやユウトを困らせたのはお前だろ? 逃げる前に理由を聞かせてくれ。」 児童は後ずさりし、フードを少しずらした。幼い顔立ちの少年で、6年生の制服を着ていた。目は涙で潤み、恐怖と後悔が入り混じった表情を浮かべていた。 「僕…僕だって…。やったのは悪かったけど…。ただ、面白かっただけ…。誰も傷つけるつもりじゃ…。」
星見小学校の朝、教室に静けさが漂う中、星見キッズは新たな決意を胸に動き出した。前回の事件から翌日、佐藤修(シュウ)、岡田拓実(タクミ)、戸川晴(ハル)、原優希(ユウキ)は、連続するトイレでの嫌がらせ事件の犯人を特定するため行動を開始した。3年生の佐々木翔太(ショウタ)の実況見分で得た手がかりを頼りに、犯人が児童である可能性が高いと推測。次に起こるであろうイタズラに備え、見張りを行う計画を立てた。ショウタは包茎で性の知識がない無垢な少年として、被害者としての恐怖をまだ引きずっていた。シュウが4人を集め、低い声で指示を出した。 「みんな、犯人は校内の誰かだ。反対側のトイレで2回目が起きたから、今日は見張りをしよう。タクミ、俺と一緒に新トイレを担当だ。」 タクミがシュウの肩に手を置き、囁いた。 「シュウ、いいね。犯人が現れたら、興奮しそうだよ。君と一緒なら怖くない。」 ハルが頷き、提案した。 「シュウ、僕とユウキは旧トイレを監視する。犯人が移動するかもしれないから。」 ユウキがメモを手に持つと、冷静に分析した。 「シュウ、時間帯は放課後が濃厚だ。ショウタのケースから、10分間のパターンが続く可能性が高い。」 放課後、4人はトイレ周辺に分散して見張りを始めた。シュウとタクミは新トイレの個室近くに潜み、窓から差し込む夕日を背に待機した。シュウは内心、犯人が現れる瞬間を想像し、禁断の興奮を抑えきれなかった。 「タクミ、もし犯人がショウタみたいな子を狙ったら…。ち〇こを触る場面、目に焼き付けるぞ。」 タクミがシュウの耳元で笑い、答えた。 「シュウ、変態だね。でも、僕も見たいよ。君と後でオ〇ニーしよう。」 一方、ハルとユウキは旧トイレで静かに観察を続けた。ハルが小声で言った。 「シュウ、もし犯人が見つかったら、どうする? ショウタみたいに無垢な子を…。」
星見小学校の朝、教室に静けさが広がる中、物語は新たな展開へ突入する。現場検証から2日後のこの日、星見キッズは衝撃的な報告を受けた。放課後、またしても事件が起きた。今回は3年生の男の子・ショウタが被害者となり、トイレで同様の嫌がらせを受けたという。星見キッズの4人は、急いでショウタを教室の隅に連れて行き、詳しく事情を聞いた。ショウタは包茎で、普段ブリーフを着用しており、性の知識が全くない無垢な少年だった。シュウが低く、誘うような声で尋ねた。「ショウタ、大丈夫だよ。何があったか教えてくれ。ハル、ユウキ、しっかり聞いてやれ。」ハルがショウタに寄り添い、優しく言った。「ショウタ、怖がらなくていいよ。俺たちが守るから。」ユウキがメモを手に持つと、冷静な口調で話し始めた「シュウ、僕が記録する。時間と場所を詳しく聞こう。」ショウタは震えながら、恥ずかしそうに話し始めた。「昨日、放課後にトイレに行ったら…。顔を隠した人が後ろから来て、ズボンを下ろされて、ち〇こを掴まれて10分くらいされた。最後に僕のブリーフを持ってかれた…。何されてるか分からなかったよ…。」タクミが目を細め、興味深そうに尋ねた。「ショウタ、どのトイレだ? 」ショウタが小さく頷き、純粋な目で答えた。「えっと、新しい校舎のトイレだった。帰ったあとママに言うのが恥ずかしくて言えなかった…。」シュウは唇に薄い笑みを浮かべ、提案した。「新しい方か…。犯人が遊び心を持って移動してるな。ショウタ、君が被害者役で実況見分をしよう。俺が犯人役だ。」ショウタが不安そうに頷いた。「シュウ、怖いけど…。解決のためにも頑張るよ。何か分からないけど…。」シュウはトイレに移動し、ショウタを個室に連れ込んだ。「
星見小学校の朝、教室に微かなざわめきが響く中、物語は動き出す。リナは、星見探偵団の仲間であるカナエとケンタを教室の隅に集め、決意を込めて提案した。 「カナエ、ケンタ…。もう一度、シュウのところにもどらない? 星見探偵団、このままじゃ終わりだよ。」 カナエが頷き、賛成の意を示した。 「リナ、ケンタ、そうね。私も賛成よ。シュウとタクミの力なら、チームを立て直せるかもしれない。」 しかし、ケンタは眉を寄せ、否定的だった。 「カナエ、リナ、嫌だよ。あのイチャイチャ、また見るの嫌なんだ。辞めた理由忘れたの?」 話はまとまらず、日が1日1日過ぎていった。 リナは焦りを募らせ、ケンタを説得しようと試みたが、溝は埋まらなかった。 教室の空気は重くなり、星見探偵団の未来は不透明なままだった。そんな中、6年生にとって小学校生活の最大の楽しみである修学旅行が2週間後に迫っていた。 当然、シュウとタクミは同じ部屋(2人1部屋)となり、2人はそのことを密かに楽しみにしていた。 シュウのクラスがワイワイと修学旅行の計画を話し合っていると、5年生メンバーのハルとユウキがシュウの元にやってきた。 ハルが少し緊張した声で切り出した。 「シュウ、助けてよ。僕たちのクラスの男子が嫌がらせに遭ってる。誰がやってるか突き止めてほしい。」 ユウキが静かに補足した。 「シュウ、詳しく話すよ。聞いてくれる?」 シュウは頷き、2人を教室の隅に連れて行った。 そこでハルとユウキから事情を聞いたその内容は、衝撃的だった。 毎日放課後、帰る前にその男子がトイレに立ち寄る際、用を足していると、顔を隠した人物が後ろから近づき、ズボンを下ろされ、モノを掴まれてしごかれるというのだ。 ハルが目を伏せ、恥ずかしそうに言った。 「シ