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40話

Auteur: 籘裏美馬
last update Dernière mise à jour: 2025-12-23 11:16:15

「香月、知らないの?もしかしたら、Kanatoには他に大切な女性がいるかもしれないのよ」

「え……っ?」

「昨日の番組で、Kanatoが話を振られたのよ!最近、噂が凄いですねって!」

美緒は、些か興奮したように私に向かって身を乗り出す。

「そうしたら、Kanatoがにっこり笑顔で!今まで見た事のない笑顔を浮かべて言ったのよ!ちょっと待って、多分動画とかも上がってるはずだから!」

そう言うなり、美緒は物凄い勢いでスマホの操作を始めた。

タタタっと指が素早く動き、画面をじっと見つめていた美緒が「あった!」と大きく叫び、画面を私に見せる。

「もうっ、香月がこれを見てなかったなんて信じられない……!ネットでは大騒ぎだったんだから!今日会った時にけろっとしてたから、まさかとは思ったけど……やっぱり見てなかったかぁ」

「……っ」

私は、美緒の言葉が全く耳に入ってこないほど、画面に釘付けになっていた。

スマホの画面には昨夜の歌番組の切り抜き動画が流れている。

次の歌に向かう前に、司会の人に話を振られていたnuage。

Kanatoの番がきて。Kanatoには、今凄い噂ですね、と明言はされていないけど話しかけていた。

その言葉がかけられると同時。その日、同じ会場にいるRikOにカメラが向けられている。

話を振られたKanatoは、にっこりと笑みを浮かべて「そうですね」と前置きをした上で「俺が言いたいのは……大切な人に俺を信じて欲しい。……ただ、それだけです」と口にした。

その言葉をKanatoが口にした瞬間、司会者が慌てたように話を変えた。

こう言った生の歌番組でも、台本があると奏斗に聞いた事がある。

事前に振る予定の話が書かれていて、出演者はそれにそった回答をする。

その回答も、番組側に提出する。

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