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第 606 話

作者: 江上開花
将臣は亜夕美に茶を注いだ。「疲れただろう?まずは喉を潤してくれ」

亜夕美はそのお茶を飲まなかった。将臣がわざと時間を稼ごうとしているのが見抜けたからだ。彼女は呆れたように首を振り、きっぱりと尋ねた。「将臣、あなたにはプライドというものがないの?」

湯呑みを握る将臣の手がピクッと痙攣し、一瞬顔を強張らせたが、すぐに元の表情に戻った。

彼は深呼吸をして、先ほどまでの穏やかで優しい男の仮面を被り直し、亜夕美の目を真っ直ぐ見つめて一言一言区切るように言った。「言っただろう、脩太がお前に会いたがっていたと。忙しいのに、無理をして時間を作ってくれたんだろうが、せっかく来たんだし、まずは食事でもしながら話そ
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