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第682話

مؤلف: 夜月 アヤメ
成之は西也の話を聞き終え、眉間のしわをさらに深めた。

「つまり、肝心な時に若子はお前を選んだってわけだな」

「はい、そうです」

若子が自分を選んだ―その事実に最初は喜びを感じたはずだった。だが今、西也の顔には苛立ちが色濃く浮かんでいた。

その様子を見た成之は問いかける。

「若子がお前を選んだってことは、心の中でお前の方が藤沢より大事だってことだろう。それなのに、何をそんなに不満そうにしてるんだ?」

その瞬間、パチンと音を立てて、西也は茶杯を力強く茶卓に置いた。

「若子が泣いて藤沢を探したがっているんです。どうして喜べるんですか?彼女が俺を選んでくれたのは事実です。でも、こんな様子を見せられるくらいなら、いっそ俺が傷ついた方が良かったと思います。そうすれば、彼女は少なくとも俺のことを心配してくれたかもしれないのに......今の彼女の頭の中には藤沢のことしかないんです」

成之は眉をひそめた。

「子どもじみたことを言うなよ。お前の安全が最優先だった。それがどれだけ重要なことかわかってるのか?お前が傷ついてたら、下手すれば死んでたかもしれないだろ」

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