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第1007話

Author: かおる
多くの被害者の親たちが奔走し、何とかして彼を法の裁きにかけようとした。

だがM国では、上から下まで、すでに金で買収され尽くしていた。

彼は、抗議に押しかけてきた親たちが自分の外出の邪魔になることに腹を立て、人を殴り殺したこともある。

さらに、車を止めて説明を求めた者を、車で轢き殺したことさえあった。

その話を聞き、彩香は拳を握りしめた。

「信じられない......M国みたいな覇権国家で、どうしてこんな人間のクズが生きていられるの?」

仁志は淡々と言った。

「資本主義国家は、利益がすべてです。

この石油王は、毎年莫大なGDPを政府にもたらしています。

政府は彼らを敵に回すどころか、頭を下げて機嫌を取るしかないんですよ」

彩香は憤然とする。

「本当に腐ってる......

こんな場所が、善人の生きる国なわけない。

雲井家や司馬家みたいな連中が出てくるのも、納得だわ」

仁志は、意味深な笑みを唇に浮かべた。

「......彼らが自滅するところ、見てみたくありませんか?」

彩香の目が一気に輝く。

「当然でしょ!

こんな悪逆非道なクズ、生かしておくほうが人類に対す
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