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第1083話

Penulis: かおる
星は、そのまま逞しい胸元へと倒れ込んだ。

仁志の反応は十分に早かったが、それでもウェイターの持っていた酒は、星のドレスにこぼれてしまった。

ウェイターは顔色を変え、慌てて深々と頭を下げる。

「星野様、申し訳ありません、本当に申し訳ありません!

わ、わざとではないんです。

どうかお怒りにならないでください......」

星は登場した時点ですでに注目を集めていた。

そこへこの騒ぎだ。

周囲の視線が一斉に集まり、人だかりができていく。

「何かあったの?

「大したことじゃないよ。

ウェイターがうっかり、星に酒をこぼしただけだ」

「こんなことで、ずいぶん人が集まってるわね。

まさか星が、あのウェイターを責め立てているんじゃないでしょうね?」

「ふん、令嬢になってまだ何日も経っていないくせに、もう威張り散らすつもりかしら?

やっぱり田舎育ちは、所詮その程度よ」

「勝手なこと言わないで。

まだこぼれたばかりで、星は何も言ってないわよ」

ほんの些細な出来事のはずが、思いのほか多くの注目を集めていた。

仁志は目を細めた。

漆黒の瞳が、深く沈んだ色を帯びる。

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