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第550話

Autor: かおる
航平が口を開いた。

「清子はあの拉致犯に人質に取られて、かなりの重傷を負った。

でも幸い、致命傷ではなかった。

命の危険はないから、安心していい」

星は、眉ひとつ動かさなかった。

――どうせ、あの女は死なない。

そう確信していた。

「どうやって彼女を救い出したの?」

星が問うと、航平は包み隠さず答えた。

「雅臣が犯人の注意を引きつけて、その隙に私が金のありかを探した。

あれだけの額を短時間で移動させるのは無理がある。

手下を押さえ込んでから、私と雅臣で両側から追い詰めたんだ」

そう言って、彼は少しだけ間を置いた。

「ただ......清子がまだ奴の手の中にいた。

だから下手に動けなかった」

星はわずかに眉根を寄せる。

「矢野明正は捕まったの?」

航平は首を振った。

「いや、あいつはとんでもなく狡猾で、腕も立つ。

清子を盾にしたまま、森の奥へ逃げ込んだ。

ただ心配はいらない。

私と雅臣の部下がすでに追ってる」

星は、特に驚いた様子も見せなかった。

――もし清子と明正が共犯なら、彼が捕まることなどあり得ない。

手術室の扉が閉じられ、ストレッチャ
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