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第684話

Penulis: かおる
清子も、そのあたりの事情は十分に理解していた。

だからこそ、むやみに奇をてらう真似はできなかった。

彩香は軽く頷きながら言った。

「曲の選び方は悪くないわね。

それに、さすがに場数を踏んでるだけあって、演奏も安定してる。

大きなミスもないし、全体的に見れば十分合格点よ」

奏が静かに続けた。

「A音楽大学に合格したうえに、ワーナー先生の目にも留まったくらいだ。

それなりの実力はあるさ。

......もし、あの執念深さを正しい方向に向けてさえいれば、もっと高みに行けただろうにな」

そう言って、彼は皮肉げに笑った。

「けど、実際は違う。

彼女は、どうやって星のものを奪うか、どうやって星を陥れるか――そればかりに時間を使ってる」

「本当にね」

彩香も深くうなずいた。

「実力があるのは認めるけど、星にはまだまだ及ばない。

......それにしても、ワーナー先生も老いたのかしら。

あんな子を弟子にして、星より上だなんて思ってるなんて」

奏は肩をすくめた。

「まあ、彼女がこの調子で最後まで崩れなければ、二位は取れるだろう」

彼は残りの決勝進出者たちの顔ぶれを思
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