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第2話

Author: タオミ
質素な病室で、息子は私の手を握りしめてこう言った。「ママ、もし僕が死んじゃったら……パパにはすぐ言わないでね。パパはみんなが頼りにする強い人だから、悲しませたくない」

四日前、息子の喘息が急に悪化した。

私は慌てて、出かけようとしていた隼斗の腕をつかみ、「お願い、車を出して。今すぐ息子を病院に連れていかないと」と言った。

けれど隼斗は、別の女性――皓月とその子どもを迎えに行く予定の方を優先し、私の手を振り払った。「鷹見柚羽(たかみ ゆずは)、俺をバカだと思ってるのか?喘息なんて前からだろ。薬飲めば落ち着くし、死ぬわけじゃない」

「皓月が公園で待ってるんだ。ボートに付き合う約束なんだよ。邪魔するな」そう吐き捨て、振り返りもせず出て行った。

残された私は泣きながら助けを求め、知り合いに頭を下げ続け、何とか息子を病院へ運んだ。

――でも遅かった。

七年間、丁寧に育ててきた我が子は、もうすぐ小学校へ行けるはずの年に、永遠に私のもとを離れた。

その日、私は医者に何度も額を床につけて懇願し、涙は止まらなかった。

けれどどれだけ泣いても、もうあの子は「ママ」と呼んでくれない。

思い出した瞬間、私は握っていた死亡診断書を強く握りしめ、胸が冷たく締め付けられた。

涙を堪え、私は病院を出ようとした。

しかし隼斗が突然私の腕をつかんだ。「どうした?後ろめたいのか?」

嘲るような声と共に、彼は私の手から死亡診断書を奪った。「今回はどんな言い訳をする気だ?」

私は一瞬呆然としたが、すぐに反応して取り返そうとした。

しかし、隼斗はすでに証明書を開いていた。書類に記された息子の名前を見た瞬間、彼の顔色が一気に白くなった。

彼はその名前を何回もじっくりと確認し、やがて署名欄――まだ院長印が押されていない場所に視線が止まる。

その瞬間、怒りが爆発した。「柚羽!母親として最低だな!嫉妬で狂って、子どもの死亡診断書まで偽造するなんて、正気じゃない!」

隼斗は目を真っ赤にし、私の胸を力任せに蹴った。

私は耐えきれず倒れ、荷物が床に散らばった。

中に息子が一番好きだったカエルのおもちゃが、真っすぐ隼斗の足元へと落ちた。

私は慌てて手を伸ばし、息子が残した最後の遺品を取り戻そうとした。だが、怒りに我を忘れた男はすでに足を上げ、そのまま踏みつけた。

反応する間もなく、私はとっさに手を差し出しておもちゃをかばった。固いブーツの踵が私の左手を容赦なく押しつぶし、焼けつくような痛みに、息が止まる。

隼斗は思わず少し後ずさりし、その瞳に一瞬だけ痛ましげな色がよぎった。

だがすぐに、彼の手に握られた死亡診断書のことを思い出し、冷たく鼻を鳴らした。「柚羽、こんなことをすれば、息子を利用して俺の気を引こうとしたことは許されるとでも?さっさと帰れ。もう顔も見たくない」

そう言い放った後、彼は手にしていた死亡診断書を破り捨てた。

私は何も言わず、ただ手に残った角の欠けたカエルのおもちゃを見つめた。胸の奥に吹き込む冷たい風が止まらない。

病院を出たとき、私は二つの書類を持っていた。

一つは書き直した死亡診断書。もう一つは火葬許可申請書。

息子の願いを叶えるため、残された時間はあと二日。

……

翌日、私はどこにも行かなかった。リビングに座り、息子のための服を縫った。

隼斗はいつも私に言っていた。「無駄遣いするな。慎ましく暮らせ」

息子はまだ幼く、その意味を深くは理解していなかっただろう。

けれど、彼は父親を尊敬していた。だから何も欲しがらず、我慢するのが当たり前だと思っていた。
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