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第5話

Author: 森と島と夏
何度かハンマーを振り下ろすうちに、ようやく錠が壊れた。

私は中へ飛び込み、倒れていた幕をどけた。日菜は部屋の隅で小さく丸まり、顔は真っ青だった。

「日菜、ママだよ。分かる?」

日菜は目も開けられないまま、私の指を弱く握り返した。

救急車が着くと、救急隊員がすぐに酸素マスクをつけた。

孝介も乗り込もうとしたが、私は前に出て止めた。

「触らないで」

「絢香、今は意地張ってる場合じゃないだろ」

「日菜があの中でどうなってたかも分からないのに、よく映像なんて消せたね」

孝介の顔からさっと血の気が引いた。

そこへ美咲が勇太を抱いて走ってきた。

「孝介、まだ行かないで。園長先生が警察に連絡するって。勇太はまだ5歳なの。こんなことで警察沙汰になったら……」

孝介の視線が、救急車から美咲へ移った。

それを見て、私は救急車のドアを閉めた。

病院に着いて酸素を吸っているうちに、日菜の呼吸は少しずつ落ち着いた。

しばらくして目を開けた日菜は、ぽつりと聞いた。

「ママ……パパ、日菜のこと、誰にも見つけてほしくなかったの?」

私は日菜の冷たい手を握った。

「大丈夫。ママがちゃ
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