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第 296 話

Author: 水原信
海咲は人材市場にいた。

「葉野グループ」の名前を掲げていたため、興味を持って履歴書を持ち込む人は多く、海咲は一つ一つ整理して州平へ送ったが、返事はまったくなかった。

これだけの数があっても、彼は一人も気に入らない。

――間違いない。これは意図的に自分を困らせて、辞めさせまいとしている。

内からも外からも疲労が押し寄せ、海咲は心の中で決めた。

もう一時間だけここで履歴書を集めて、それでも選ばれなければ放っておく、と。

外は暑く、喉が渇いた彼女は水を買いに出た。

戻る途中、真夏の陽射しに頭がくらくらし、歩くのをやめて花壇の縁に腰を下ろし、息を整えた。

「海咲」

耳に飛び込んできたのは、少し不確かな
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