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第 338 話

작가: 水原信
二人は市街地へ出て、まず有紀の買い物に付き合った。給湯室の飲み物は、いつもこの店でまとめて仕入れている。

あっという間に用意が整った。

だが海咲の買い物は少し厄介だった。

州平が飲むあのコーヒー豆は、事前に電話で予約が必要なのだ。

幸い、在庫はあるらしい。

海咲はそのまま店へ向かった。

「海咲さん、社長が飲んでるそのコーヒー豆って、そんなに特別なの?予約まで必要なんて」

有紀には、こんな希少な豆があること自体、ピンとこなかった。

「社長はかなり好みにうるさいの」

彼はこの豆しか飲まない。

有紀は感嘆した。金持ちの世界というのは本当に違う。コーヒー豆までが最高級なのだから。

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