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不埒者

مؤلف: 大鳳
last update تاريخ النشر: 2026-09-19 06:37:30

(ん……)

 ようやくウトウトしていたエリスフィーナはふと間近に感じられる嫌な圧迫感に気が付いた。

 天幕の中に明かりは無いため、外の焚き火の明かりが天幕の布を通して入り込んでくる僅かな明かりが唯一の光源だ。

「はぁ……はぁ……」

 相変わらず間近から感じられる圧迫感と妙な息遣いにエリスフィーナがその方向に視線を向けると

「……!」

 自分に覆い被さる様に四つん這いになっているのは離れて寝ているはずのキリヤ王子だった。

 彼は妙な息遣いのままエリスフィーナに口付けしようと顔を近付けてきた。

ーグググッ……ー

「うぅ……!」

 自重と体重で迫ってくるキリヤ王子に対しエリスフィーナは腕を寝袋から出して懸命に抵抗する。

「止めて下さい!」

ードズッ!ー

「あふんっ!」

 寝袋の中から放った膝蹴りがキリヤ王子の股間に決まり、彼は股間を抑えて悶絶を始めた。

「くっ……!」

 その隙に寝袋から這い出したエリスフィーナは外に居るはずのガルドリック達に助けを求めに立ち上がり天幕の出口へと走り出した。しかし

「このクソ女、逃がすかよ!」

ーガシッ!ー

「きゃあっ!」

 走り出したエリスフィーナだがキリ
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    「よう、聖女様。怖い顔してどうしたんだ?」 キリヤ王子が一人で皆を眺めていた見マリアリアに話し掛けた。「…………」 その声に反応したマリアリアが振り返りキッとした鋭い視線でキリヤ王子を睨み返すと「お〜、怖い怖い。俺はてっきり入りたての新人にデカイ顔されて心中穏やかじゃいられないかと思ったんだがなぁ〜?」 キリヤ王子は両手を頭の後ろに回しながらマリアリアの横に並びエリスフィーナ達を見る。「……何が言いたいの?」 マリアリアは探る様にキリヤ王子に尋ねるが「さてね。これから魔王と戦おうってんだから、犠牲者が出たとしてもおかしくないよなぁって」 どこまでが冗談なのかどこから本気なのか真意が分からない言葉で答える。キリヤ王子のその言葉にマリアリアは黙ったままだ。「さっきだってあわよくばなんて考えてたんだよな?」 王子が話すのはタイラントスパイダーとの戦いの一幕である。 理由を付けてエリスフィーナを光の壁の防御から締め出した訳だが…… 流石に、失礼太郎でもあるキリヤ王子にも見抜かれる位には違和感が漏れて出ていた様だ。「そんな事、ある訳無いじゃない。私はパーティーの安全を第一に優先しただけ」「まぁ、そういう事にしといてやるよ。俺としては俺に靡かないクソエルフに分からせてやれりゃそれで良いだけなんだ」 キリヤ王子が何を言っているのかはマリアリアには分からなかったが「まぁ、あなたの邪魔はしないでおいてあげるわ」 王子に妙に勘ぐられるのも不都合と判断した彼女はキリヤ王子の行動を容認するに留めるのだった。「すみません。皆さん……私がもう少し早く気付いていれば……」 地中からのタイラントスパイダーの奇襲に気付く事に遅れたエリスフィーナは手当てを受けながら皆に謝罪する。「謝る事なんか無いでしょ。むしろあんなの相手に時間稼ぎ出来ただけでも大金星よ? 私だったらあんなのに一人で取り残されたら失神するわよ」 メルティーローズがエリスフィーナに絡まっている糸を焼き切りながら彼女を励ます。「そうですね。メルでしたら白目剥いて泡吹いて卒倒してるでしょうからねぇ。間違いなく今頃は土蜘蛛の腹の中でしょう」 同じ様に糸を処分しているクレスがメルティーローズに相槌を打つ。「要らん性癖語るな、気持ち悪い! この変態ニヤケメガネ男!」ージュッ!ー「あづっ! あ

  • 女神様にハイエルフとして長生きする様お願いされました。   土蜘蛛

    ーベチャッ!ー「うっ……くぅ!」 ウンディーネが展開している水の壁の範囲外、地面スレスレからタイラントスパイダーが吐き出した糸がエリスフィーナの足に巻き付いてきた。「くっ……離して!」ーズバッー 慌てて細剣を抜いて糸を断ち切ったエリスフィーナだがーベチャッー「きゃっ!」 絶え間なく飛ばされる糸によってエリスフィーナは絶えず糸の処理に追われる有り様になってしまっていた。 糸を切らなければ足を引かれて転ばされてしまいそうになる為甘く見る事は出来ない。 少しでも光の壁が解放されるまでの時間を稼ぐために糸を捕まらない避様にも努力するが「くっ、このっ!」 右に左にと糸を避け続ける間にエリスフィーナは水の壁の範囲外へと誘導されてしまっていた。 足元ばかりに注意していた為か水の壁の防御範囲から飛び出した事実に気付くのが遅れてしまったその時ーシュルシュル……ー「あぅ!」 細剣を手にしていた右腕に糸が巻き付き、いとも簡単に自由を奪われてしまった。ーグググッ!ー タイラントスパイダーはエリスフィーナを引き寄せようと糸を手繰り寄せ始めた。「離して……離してぇ!」 一方のエリスフィーナも足で地面に踏ん張り必至の抵抗を続けるが、タイラントスパイダーの力は強く持久戦に勝ち目は無い。「ガルドリックさん! お願いします! 早く助けて!」 今にも折れそうな心でエリスフィーナは光の壁の向こうに居る後ろのガルドリック達に助けを呼ぶ。 一方、光の壁の反対側からエリスフィーナを見守る事しか出来ないガルドリックは「おい! まだなのか! 早くしないとエリスが保たない!」 光の壁を叩きながら後ろのマリアリアを見る。しかし「駄目よ、見て。小型のタイラントスパイダーが群がってきてる。今、聖なる防壁を解除したら私達まで共倒れよ」 マリアリアの言う通りウンディーネの水の盾に阻まれているタイラントスパイダーの周囲の砂地から小型のタイラントスパイダー達が次々と湧いて出てきていた。「エリスを見捨てるつもりか!」ーガッ! ガツッ!ー 堪りかねたガルドリックは遂には大剣で光の壁を叩き始めた。さらに「メルティーローズ、クレス! 壁の破壊と同時に魔法を撃て! エリスフィーナは俺が助ける!」 後方の魔術師組にタイラントスパイダーへの初撃を託し、ガルドリックは引き続き光の壁

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  • 女神様にハイエルフとして長生きする様お願いされました。   王子の痴態

    「いやあっ! 離してっ! 止めて下さい!」 天幕の中では優位に建つキリヤ王子がエリスフィーナへの乱暴に拍車を掛けていた。 彼はエリスフィーナのスカートを捲り上げて白いショーツを顕にさせると「そう喚くなよ。痛いのは最初だけなんだからよ? 具合が良かったら俺の側室に入れてやるから安心しろよ」 キリヤ王子がまずは弄んでやろうとショーツの上から指を滑らせようとしてきた。「ひっ! やだ! 駄目! ガルドリックさん、助けてぇ!」 エリスフィーナが助けを叫んだとほぼ同時にーバサッ!ー 天幕の入り口からガルドリックが入ってきた。「なっ……?」 来るはずのなかった乱入者にキリヤ王子の思考が一瞬止まる。ーバキイッ!ー「ふげえっ!」 瞬間、ガルドリックは迷いなく無言でキリヤ王子を殴り飛ばしエリスフィーナの無事を確認する。「エリス、大丈夫か!」 ガルドリックに助け起こされたエリスフィーナはブルブル震えながらガルドリックにしがみつくのがやっとだった。そこへ「ちょっと、何なの? 一体何があったのよ?」 ようやく戻ってきたメルティーローズとクレスの二人が天幕の外から中の様子を覗き込んできていた。「クレス、キリヤ王子に魔導拘束具を」 ガルドリックは早速クレスにキリヤ王子の対応を委ねる。「わかりました。メル、少し手伝って頂けますか?」 クレスはメルティーローズに手伝って貰いながらキリヤ王子に魔導拘束具を取り付け始める。肝心のキリヤ王子はガルドリックの鉄拳制裁で完全に伸びており、魔導拘束具を取り付けるに抵抗はされないだろう。「マリアリア、すまないがエリスフィーナを診てやって……」 キリヤ王子の対応の段取りが終わった辺りでガルドリックがエリスフィーナのケアをマリアリアに任せようと声を掛けたのだがービクッ!ー エリスフィーナはマリアリアの名前に反応し身体を震わせた。キリヤ王子の話が何処まで本当かは分からない。 だが、彼女がマリアリアから良く思われていないという自認を払拭する材料は何処にもなかった。「あ、あの……ガルドリックさん。すみませんでした。もう……大丈夫です」 今のエリスフィーナに出来る事はガルドリックから離れマリアリアからの印象を悪くしない様に努める事だけだった。 だが涙ぐんで震えたままのエリスフィーナが流石に大丈夫そうには見えないガルド

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