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23話

Penulis: 東雲桃矢
last update Tanggal publikasi: 2026-06-05 03:53:23

『従順だね。散歩を楽しみにしているようだけど、期待しないほうがいいよ』

 正方形の青空を見ながら、ここに来る前に言われたノエルの言葉を思い出す。彼の言う通り、期待はしないほうがいいだろう。見たところ、ここから外に通じる通路はなさそうだ。それに、のんびり散歩できる空間でもない。

「ね、君。新入り?」

 ひとりの少年が、フォルターの顔を覗き込む。彼はフォルターよりもずっと年下で、可愛らしい顔立ちをしていた。ブロンドの髪は癖っ毛で、綿あめのようにふわふわしていて、大きな蜂蜜色の瞳はこの場には似つかわしくないほどきらきら輝いている。大半の人が想像する天使像のようだ。

「なんだ、お前」

「僕はミカ。1ヶ月前にここに来たんだ」

 ミカと名乗る少年は、歌うように言う。こんな地獄にいて楽しそうにしている少年に、苛立ちを覚える。

「なんでそんなに楽しそうなんだ? お前はバカなのか?」

「だってここ、ごはんちゃんと食べられるし、理由もなく叩かれることなんてないんだよ? それに、言う事聞いてれば、気持ちよくしてもらえる」

 フォルターは耳を疑った。こんな場所、苦痛でしかない。それをありがたがる目の前の少年
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