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必要なもの

Author: 影畑凛星
last update publish date: 2026-07-14 19:10:34

 ショッピングモールへ入ると、美月は周囲を見回した。

「どちらのお店へ行きますか?」

 蒼真に尋ねられ、美月は少し困ったように笑う。

「私は、あまり服にお金をかける方じゃなくて……」

 昼はカフェ。

 夜は居酒屋。

 生活費を稼ぐため、動きやすさばかりを優先してきた。

「それでしたら」

 蒼真は周囲を見渡し、一軒の衣料品店へ視線を向けた。

「あちらへ行きましょう」

 案内されたのは、美月も何度か利用したことのある店だった。

「ここなら気が楽です」

 思わずそう言うと、蒼真は小さく微笑む。

「それなら良かった」

 二人は店内へ入る。

 美月は買い物かごを手に取り、店内を歩き始めた。

 Tシャツを二枚。

 下着を二組。

 靴下を三足。

 パジャマ代わりになりそうなスウェットを一着。

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