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第 31 話

last update publish date: 2026-08-13 12:50:47
「承知いたしました」

クラリスは、机の端に置いていた紙を一枚取った。

もともとレオンハルトが持参した提案書とは別に、彼女が先ほど短く書き留めていたものだった。

王宮へ戻るなら、最低限何が必要か。

戻るつもりはなかった。

けれど、考えてはいた。

自分が二度と同じ場所へ落ちないために。

紙を卓上へ置く。

ジュリアスが怪訝そうに見る。

ミレーヌは涙を拭きながら、それを覗き込んだ。

レオンハルトは、何も言わずに目を伏せた。

その口元に、ほんのわずかな笑みがある。

クラリスが自分の条件を、自分の言葉で出したことを喜んでいるようだった。

「こちらが、わたく
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